ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

まとわりつく睡魔との戦い

いつの間にか眠りに落ちていたオイラは夜中の1時半に目を覚ます。う〜、のどが渇いた。台所にトボトボと歩いていき、なみなみと注いだグラスの水を一気に胃に流し込む。そして、ウィンストンを取り出して年季が入っていることを感じさせるブラスのジッポーで火をつける。…至福の時だ。
実は後から聞いたのだが、途中で目を覚ましている。かみさんが隣で「おにぎりあたためますか?」を見ていた時、俺は突然話し始めたらしい。
「あぁ、これって劇場版と違うんだよねー。」
…いつから「おにぎりあたためますか?」が劇場公開されたと言うのだ?
かみさんが薄ら笑いをしているのを察したのか矢継ぎ早にオイラは話す。
「あれ? 俺何かおかしいこと言った?」
「…うん」
「だってルパンの話をしていたんでしょ?」
すでにめちゃくちゃである。日頃のストレスがこのように出てくるのだな…。オイラは心の中で小泉を恨めしく思った。
さて、喫煙を終えた俺は再び猛烈な吐き気と睡魔におそわれる。全く、マモノの一人勝ちだ。
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      \ 皿 /    /つ―┛ ~  
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      / i マモノ|\.\/ /   良い仕事したぜ。
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そして、寝た。
「あふぅ〜、ウガッ!」
4時半にうなされて目が覚める。夢の中でオイラは心待ちにしていたバーチャファイター4ファイナルチューンドのプレステソフトを買いそびれたのだ。ちゃんと予約を入れておけば良かったと、心から後悔していた。仕方がないのですでに購入していた友人宅へ遊びに行った。そんな夢だ。
ふぅ。全く疲れる夢だ。ここで完全に目が覚めてしまった俺は、隣の部屋へほふく前進で移動し、パソコンに電源を入れた。いつものネットサーフィン(死語)である。チェックすべき場所はいつも決まっている。モータースポーツとプロレスと世間に出ていないヤバイ話とゾンビの話題だ。しかしここらに集まってくる仲間達は「濃い」連中なので話題には事欠かない。その情熱の1%でも実社会に使ってくれればGDPの5%はあがるだろうよ…。「まぁ、いいさ」くぁwせdrftgyふじこlp;@「…
気がつくと7時になっていた。どうやら今日は良い天気らしい。テレビをつけてマスコミが取り上げる最新ニュースを確認しようかと思った時、再びマモノに蹴飛ばされた俺は眠りに落ちた。

   |\_/ ̄ ̄\_/|          
   \_|  ▼ ▼|_/      俺
      \  皿 /      //
     と⌒     て)   // 
      (  ______三フ 
       )  )     
      レ'        

10時半、やっと目を覚ました。
おいらは空腹を感じ、昨日調子が悪くて食べることの無かった夕食の残りをパクついた。できれば暖かいうちにちゃんと食べれば良かったと後悔した。うん。そしてテレビをつけたら俺の好きなエンタの神様の再放送がされていた。正直言って、お笑いのネタを再放送されると芸人はキツイだろうな、と思いながらほぼ同じ場所で笑っていた。進化がないのか? いや、純真無垢と言ってもらおう。しかし、この回は運が良くと言うか、悪くと言うべきかスマイリーキクチが登場していて、キツイネタを披露していた。彼は限りなく黒に近いと言われているが確証がないだけにグレーだ。誰も批判することはできない。しかし、正直笑えねー。
(*注1 下部参照)
そのうちかみさんが起きてきて、外出の準備を始める。今日の依頼は国民年金の免除申請のため区役所に行くのと、夏物クリアランスを物色するためイトーヨーカドーダイエーに行って欲しいとのことだ。後は、オイラの好きなところへドーゾ、とのこと。そうか、好きなところへいけるならどんな仕事だって引き受けるぜ。俺は小躍りしながら出発の準備を整えた。昨日と一緒でどこから弾が飛んできても大丈夫だ。
まず区役所へ行く。現在闘病生活をしており収入のない我が家は去年に引き続き国民年金の免除申請をしなければならない。ハッキリ言って、年金を払うほど余裕がないのだ。まぁ、昨年も全額免除となっているし、今年も傷病手当金以外に収入がないので通るだろうと思っている。滞納とならないための申請は面倒くさいが、職員も手慣れたもので、すんなりと書類を提出する。通知は後日郵送されてくるとのこと。そういう郵送料を使うなら電話1本で済むじゃねぇか、と思ったが心証を悪くするとまずいので、昼間のフクロウのようにひっそりと退場した。
しかし、今日はとても暑い。まぶしいほどのギラギラした日差しが俺を容赦なく焼きやがる。まぶしい日差しはイエローキャブ軍団だけに当てておけ。俺に当てても灰になるだけだ。車についた時には、右足が半分くらい灰になっていたが、後ろからかみさんがきちんと拾い集めてくれたので、ちゃんと再生できた。
かみさん、グッジョプ!
やおら車を出して、今度はイトーヨーカドーへ向かった。自分の夏物も探したが、心惹かれるものがなかった。多分、時代は俺にとって逆風なのだろう。なにくそ、負けるか。過去の資産だけでも十分過ごしていけるぜ。そんな、負け惜しみを呟きながらかみさんの買い物を待っていた。
さぁ、今度は俺の好きなところへ言って良いというので心のオアシス、ハードオフへレッツらゴーした。目的は、ギターの物色パート2だ。しかし、結果は芳しくなかった。数は多いし、質も良いのだけれど、高いんだよ。TAK松本モデルのレスポール、15万円なんて掲げられても買えないじゃん。…欲しいけど。いつものように、関根勤の「なで肩」のように肩を落として引き上げた。家に帰る途中、急にかみさんがフッシュランドに寄りたいという。何故かと問うと、テントが非常に安くバーゲンされているらしい。そうか、いつか俺も部屋を追い出され、近所のダイちゃん(雑種、雄4歳)の隣に引っ越しさせられるんだ。いつも仲が良いところを見て気を遣ってくれているんだな…。そう思うと、嬉しいはずなのに悲しみの涙が次々と溢れてきそうになる。これは、かみさんに愛想を尽かされたという厳しい現実に対しての涙ではないはずだ。…そうあって欲しい。
フッシュランドでテント1,980円を入手してくる。未来の我が家かと思うと、再び悲しみがわき起こってきたが、かみさんに見つからないように涙をぬぐった。そして、「まぁ、いいさ」といつものゾンビのラストシーンでピーターが呟く台詞を専修念仏のごとく唱え続けた。法然上人もあの世できっと救ってくれるだろう。。
家に帰ると、部屋の中が西日でもっさりとしていた。その蒸し暑さは、かつて1ターン滞在していたベトナムの暑さに似ていた。そして、その頃から使い続けているジッポーでウィンストンに火をつけた。ふぅ、うまいぜ。俺はにがみばしった。
そして、かみさんの許可をもらい疲れた体を癒すため1時間の睡眠をもらった。まったりと眠り落ちる俺。なんだか、いつも波乱に満ちているぜ。
1時間後、かみさんにたたき起こされる。
夕食の時間らしい。俺はすでに元気を失っていたのでおとなしく飯を食らい、歌の大辞典を見ながらまどろんだ。衝撃だった。堀江順が今でもカラオケ印税で年間200万ももらっていること、石川ひとみが思いの外劣化していないこと。その2点に尽きた。それはかつてオイラが梅宮辰夫のシンボル・ロックを聴いた時くらいの衝撃だった。
そんなしょうもないことを考えて、満足し一日の日課であるギターの練習を始めた。今日はディストーションをいっぱいに聞かせたエレキギターだ。うぅ、俺はドンドン泣きのメロディーを奏でる。いつものように「悲しいよ〜」と泣きながら弾くエレキは格別だ。それがいったい何の役に立つかと言えば、たとえ2時間の持ち時間をもらったとしてもシドロモドロだろう。別にいいんだ、そんなことは。自己満足で結構だ。おそらく、この後「どうでしょうクラシック」でまだ鶴見伸吾だった頃の大泉洋を見て再び笑いつつ、マイスリーの効果によって安らかに眠るだろう。
明日はかみさんから富良野へラベンダーを見に連れて行けとの指示が出ている。そして、やはり黒板五郎の石の家やゴミの家を見ながら、
「自然からありがたくちょうだいしろぉ〜」と呟いて、そよ風の吹く緑の大地に涙を落とすのだろう。いつか、その涙が新たなる命を育む事を信じて。
てなこと言ってるオイラはやっぱり一流の詐欺師だ。抜かりは無い。

注1 スマイリーキクチは女子高生コンクリ事件との関連が噂されているが、誤解とも事実とも言われている…