ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

落ち武者の首を抱えて涙するような暮らしに、時代の影を見た

「つまんない時は、徹底的につまんないよね」


ここ何日が暑い日が続いているようだ。
しかし、窓もないようなグループホームに詰め込まれて仕事をしているオイラは、ただ暑いという感覚しか無く、晴れ晴れとした青い空や爽やかな風を感じることもなく、むやみに首にかけているタオルで汗を拭くだけなのだ。
…それこそ、カイジで見た奴隷の帝国みたいだよ。


そう言えば今日は豊平川で3週連続行われる花火大会の最終回だったような気がするけど…。途中でかわいくも何ともない浴衣のお姉ちゃんが歩いていたな。
丁度その時オイラはばあさんの車いすを押しながら、彼女の体内のビタミンDの形成に一役買っていたわけだ。ま、ときめくことなんて無いけれど、ちょっとそのばあさん、一緒にいると癒されるんだよな…。
それだけが救いだ。


仕事に復帰しているが、やっているのは風呂の介助と皿洗いばかりだ。おかげで指が荒れて膿が出るような状態。しかも痛い。
しかし、オイラはそんなこと気にすることもなく遠慮無くばい菌を台所でばらまいているのだ。と言うものの、必ず手洗いをしているけれどな。ま、オイラのこの指の状態に気づいていながらなんのケアもしようとしない管理者に責任を押し付けることにする。


夜、すっかり空っぽになっちまった財布を見て呆然として、
「…あぁ、手荒れを治療する薬すら買えないな。」
と、タップリ貧乏の惨めさを味わった。そう言えば先日ニュースを見ていると、「患者になれない」というタイトルの特集が流れていた。
要するに生活が貧困でお金がないため、国民健康保険料を支払えなくて保険証を剥奪された人の生活を追っていたわけだ。オイラ、これを見た時に
憲法で保障された基本的人権というものはすっかり蔑ろにされてしまっているけれど、生存権すら今や保障されなくなったんだ…」
と、逆の意味で感慨深く見つめていたことを思い出す。
ま、そんな状況は実はよその世界の話しではなくて、背後に忍び寄る死に神のごとく、じっとカマをふるうチャンスを狙っているんだけなんだけどな。それを自覚できない人は、やがて鋭利なカマで刈り取られるだろう。
…要するに人の痛みを分かれということだ。
そう言うことがすっかり見かけられなくなっちゃったもんな。だって、刑務所が溢れたために「社会奉仕」という役を作って老人介護をさせようなんて話しがあるんだよ。
…俺たちのしている仕事は、犯罪者の労働クラスかよ?