ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

出家2006

「ぱけをさん、明日までに髪の毛切ってきてくださいね」
…平和なはずの朝の職場。この一言でオイラはぶち切れた。
兼ねてからオイラの管理者への怒りはとどまることを知らないが、流石に怒ったモンね。そもそも、給料が削られて食うにも困るほどなのに何処に床屋に、しかも明日までに行くことが出来るかっての。おまけに、かつてに比べると大して伸びてないし…。
てなわけで、オイラは仕事が終了し、マーチをゆっくりと怒りのオーラをまき散らしながら走らせ、いつもの床屋に行き、坊主にしてやった。
……ケケケ。


それにしても、床屋というのは何かと気を遣ってくれるモンだねぇ。
「どれくらい切りますか?」と尋ねる店員。
「坊主にしてください。」
「……え?」
これだけでオイラの注文した事の重みが分かるというものだ。
「バリカンでバリバリやるんですよね?」:と店員
「……そうだと思うんですけど?」
「……はい。」
妙な間が飛び交う異空間であったが、とにかくバリバリと切ってもらった。
とうとう店員が我慢できなくなったらしく、
「…あの……、なにかあったんですか?」と質問してきやがった。
「えぇ。職場で頭に来る上司に髪を切れ、と言われたので怒っちゃったんです」
「……はぁ。」
なんとなく遠慮がちにバリカンを入れてくれるが、なんとなくおもいっきりが足りないんだよな。オイラの方が不安になっちまうじゃないか。
「あの〜、頭に666とかかいてあったら、隠さないで教えてくださいね」
と、親切なオイラは冗談を飛ばしてみたが、所詮は寒い冗談にしかならなかった。それと一応、
「頭にハゲありませんか?」
と尋ねると
「特に気になるような場所はないですよ」
と返事が返ってきた。…とりあえずそれだけでオイラは一安心だ。
いつもの散髪と違い、坊主にするというのは実に早いな。あっという間に5分くらいの丸刈りだ。鏡に映ったオイラの像を見て一言、
「オイラって、本当に頭の形悪いよな」


とりあえずこの坊主頭で半年くらいは床屋に行かなくてすむだろう。もちろん、管理者にプレッシャーをかけてやるし、何かを聞かれてきても
「言われた通りにしただけですよ?」
としか言うつもりないし。