ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

泣きながらも笑う人に僕は命の力強さを感じる


「ヤムさんの思い出より 〜 父の指定席を飲んだくれたオヤジのように乗っ取るヤムさん」

さて、日曜日であった。
最近、日曜日だけはテレビをきちんと見ることにしている。番組は3つ。炎神戦隊ゴーオンジャー仮面ライダーキバ、tomorrowである。たまに、元気がよい時などはたかじんのそこまで言って委員会、をみる。そこまで言って委員会は、関西地区製作の番組であり北海道では放送されているが、何故か関西圏では放送されていないらしい。この番組のメリットは一つ。東京地区などの大手の会社からのスポンサーが付いていないため、かなり思い切った業界タブーについてのテーマを取り上げることができることである。これに関してはたけしのTVタックルもかなりがんばっているのだけれど、突っ込み具合に関してはそこまで言って委員会の圧勝である。
・・・ま、それでもやはりぼんやりと触れただけではっきりしないところもあるんだけれどね。


さて、朝から携帯の目覚ましで起きてスタンバイゴー状態のオイラは、テレビに電源を入れて早速床にごろ寝する。
全く稼ぎもしないのに一端の休日のお父さん状態である。
今週のゴーオンジャーのメインキャストはゴーオンゴールド。矢車兄貴で一世を風靡した徳山秀典氏である。なんだか知らないけれど単独でボエール教官と打ち合わせをして、新兵器を開発中らしい。ところがなかなか制御が難しくて実践投入ができない状態らしい。実践投入ができないと言うことは、おもちゃの販売もできないと言うことで、さぞ一緒にテレビを見ていた男の子の事もが居るお父さん達は胸をなで下ろしたことだろう。
暴走する新兵器のプラグラムが上手にできなくて、体を張って落ちてくる岩を体で受け止める特訓をするダーク兄貴。そこには、巨人の星から始まり、ウルトラマンレオでモロボシダンに
「・・・これってどんな意味があるんだ?」
という恐怖の特訓を毎週受けるおゝとりげんの姿が重なる。
そこに、部下を失ってよりダークサイドになって帰ってきた3大臣の一人が登場。メカに強いゴーオンブルーはボエール教官と新兵器の制御プログラムの打ち合わせで残るが、今度の敵はものすごいパワーでゴールドの妹などはフルボッコにされるし、なかなか大変な様子。
あーもう駄目だー!
と思った瞬間、プログラムを完成させたゴーオンブルーが颯爽と登場。あっさり新兵器を完成させる。さすがゴーオンジャーの「オカン」と言われるほどの才能の持ち主である。同時にゴーオンゴールドの開発能力のなさが露呈された瞬間でもある。・・・ま、がんばれ兄貴。
巨大ロボ戦に発展した闘いは、新兵器の活用によって圧勝する。この瞬間、
「・・・あぁ、また新製品が発売されるのか。」
と落胆するお父さん達が続出したのだろう。ま、がんばれ。子供を持つと言うことは日々が対人折衝の修業である。


さて、仮面ライダーキバに関してはそろそろ動きが出始めてきた。何より主人公の父である音也と、化け物3人が仲良く協力し合っているのがとてもほほえましく楽しい。
現代編の方では、イクサにキバの正体がばれて、かつての傲慢知己な人間性からはスッカリ丸くなった名護ちゃんは
「弟子になりなさい。(相変わらず傲慢だけどな)」
とキバこと紅渡(くれないわたる)に持ちかける始末。それを見た渡の親友である襟立は激怒し、人生やけっぱちになるのだが、そこに「すばらしき青空の会」の代表である嶋氏がなにやら不穏な話を持ちかける、と言う感じで物語は展開してった。なかなか人間ドラマとして作られている脚本だな、と感じた。矛盾はたくさんあるのだけれどね。それでも、現場は真面目にがんばって作っているのだろう。・・・バンダイはおもちゃの販促番組程度にしか思ってないのだろうけれど。


昼間、母の元に行って適当に時間を潰す。何しろ家に米はあるが、相変わらず作る気力がないのでたかってクッキーなどを食って空腹を満たしているのである。・・・早くこんな生活終わらせたいな。


夜はtomorrow最終回である。病院が閉鎖され、衆議院議員の野望によりリゾート開発を住民を巻き込んで勧められる中、旧市民病院の森山医師、仙道事務員、田中看護師は懸命に再建の方策を探る。そんな中、リゾート開発を大々的に盛り上げるためのフェスティバルが開催され、盛り上がりの中大事故が発生する。・・・何となく初回で見たいような風景なんですけれど。
沢山のけが人、重傷者が出る中、同席していた議員は
「隣町の病院へ搬送しろ。」
と頑固に自らの計画を遂行すべく、閉鎖した市民病院への搬送に反対するのだけれど、森山医師と田中看護師の強い意志、そして副市長の娘が重体であるための親心がかみ合って、旧市民病院へと反対を押し切って搬送させる。
やがて、市民も病院へと押しかけ、治療を求める。しかし、居るのは森山医師と田中看護師、仙道事務員の3人だけで、まるで野戦病院のごとく修羅場を迎える。そんな中、田中看護師が腸管破裂により意識を失って倒れる。もう駄目だ、と思った瞬間
「・・・嘘つき。」
で一世を風靡した緒川たまきこと遠藤医師が
「相変わらず無茶なことをしているのね。」
とクールながらも、一皮むけて人間的に成長したかのように成長し、手伝いを申し出る。そして、続々と元勤務していた医師や看護師が集まり、地元の開業医達も応援として駆けつける。
最後は田中看護師も、一時心室再動を起こして危篤におちいるのだが何とか意識を取り戻し、病院は歓喜に包まれる。
そして、リゾート開発を推し進める代議士と森山医師の激しい議論。そこには、確かに現代が抱える地方医療が抱える切実な問題が含まれていたし、ゼネコン頼りによって地方へばらまきとも言える活性化策しか脳がない議員の姿を暗喩的に批判していた。
一つ疑問。
閉鎖して、保険適用医療機関としての認可も終了しているはずの施設で治療を行った場合、患者は10割の負担になるはずなのだけれど、その辺りは触れられていなかった。・・・多分、ボランティアとしての活動という解釈が一番しっくりするのかもしれない。
倒れている患者が目の前に言えれば、それを救おうとするのが医師の使命である。
それはこのドラマの中で一貫して訴えられていたテーマである。しかし同時に、そうすることで医師は消耗し、本来高度な教育を受けたはずの医師や看護師が起こすはずのない医療事故がヒューマンエラーとして発生する。こういう問題を解決しないまま、患者は粛々と医療訴訟を起こす現代である。当然、裁判を起こす権利は国民のものとして認められているのだが、それ以前にこの状態を現場に押しつけて放置している行政、政府への訴えが正確に届かないのが現代における医療の問題点である。
人一人の命など、1億の人口から見れば相対的に軽い。けれども、親族にとっては何より思い一つの命でもある。
その違いを埋めようと真摯に国民と行政が向かい合わない限り、これは解決しない。何より、政府や行政が無策ならば、国民が立ち上がるしかないのである。
1年後の再建を果たした西山オープン病院の姿は、現実として成立するかどうかは別として、一つの提案を現実に履行する努力を促すために一つの提案なのかもしれない。と言うことで、最終回まで竹野内豊の格好良さと、いつも忙しくて化粧も大してしていないのに凄く綺麗に見えた菅野美穂が印象的なドラマでありました。緒川たまきもこれを機会に役者の幅を広げて欲しいな。