ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

難病さんの撮影会は、医者にとって珍しいことだらけらしい


「なんだか空専門になってきたな。。」Canon PowerShot S95 developed by DPP


ケツの穴にホースを突っ込まれてきた。
忘れた頃にやってくる、安定であれば年に1回。不安定であれば何回突っ込まれるかわからない大腸カメラ検査である。


昨年はニフレックを大量に飲まされ、その味付けに辟易したのだが、今回は先生が
「錠剤の下剤もあるよん」
と行ってくれたので、渡りに船とはこのことであると飛びついてみた。
さ、早速下剤注入タイム真剣勝負2時間1本勝負なのだけれど、まずその錠剤のデカさにノックアウトされた。そうだね例えて言うならばピーナッツくらいある。それを1回5錠を15分ごとに飲み切るのだ。
水の量は1回200mlで、トータル水量は2リットルの涙だ。


最初はおもしろがって飲んでいたのだけれど、だんだんうんざりしてきて、だんだん気持ち悪くなり、最後にはえづきながら飲んでいた。
ケツから放り出すものも凄まじくて、だんだんだんだん尿と同じものがケツから出てくるようになる。
あの様子をみると
「宿便をだしてダイエット!」
なんて嘘だな。せいぜい3時間の放出で全く固形物なんてなくなるし、体重だって1kgも変わりやしない。


すべてを出し切ったオイラは、ケツに穴の開いた「怪しいプレイ用」ではない、真面目な大腸カメラ専用の紙パンツを履かされホースに挑む。
いざ! というときに、前の患者がポリープを取るとかでオイラの出陣も鼻っ柱を折られる。たのむ、腹がへったんだと祈りながら仕切りなおしてサクっとホースを先生に突っ込まれる。
大腸は前後左右にうねうねしているので、先端がよく腸壁にぶつかるのだけれど、そのたびに
「かあちゃん、ぽんぽん痛い」
という朝の小学生のような痛みに襲われる。どうやら、触っただけで腸壁が削れれ出血するという潰瘍性大腸炎なオイラは、尋常じゃない痛みらしい。
途中、朝の飲んだアサコールが大腸でこんにちわしたときには、先生も看護師さんも
「あれぇ? これなんだ?」
と、写真を撮りまくる始末。オイラは冷静に
「あー、それアサコールですよ。たまにカラが割れないまま出てきます。」
と返答すると、状態は興奮のるつぼとなり、先生写真を撮りまくる。……学会にでも提出するのかしら?


小腸の入り口までたどり着くと、あとはバックしながら詳細に腸壁を確認する。
昨年はほとんど血だらけで、血管が見えないほど腫れていたところも、たまに血管が見える部分に遭遇するほど改善されていた。所々潰瘍が治りかけの白い斑点に遭遇するたびに、にょにゅにょ〜っと、食指が画面に現れて、腸壁を
「かぷっ!」
とつまんで
「ぷちっ!」
と食いちぎっていく。
腸壁から血が滴る様を、オイラは楽しそうに眺めていた。途中、下剤でノックアウトされていたオイラを心配してくれた看護師さんも
「大丈夫ですか? 具合悪くないですか?」
と気遣ってくれたので
「大丈夫です。面白がってみています。」
と返答する。……変なところでタフなんだな、オイラ。


やっと観察会が終了したので、着替えたオイラは急いでポカリスエットの500mlを一気に飲み干す。
その後も売店にダッシュして「明治ミルクキャラメル」を購買して、ぺちゃくちゃ食いながら少年マガジンAKB48の漫画をのんきに呼んで処方箋を待っていた。


家についたら、ごっそり飯を食らう。
大変疲れているのだけれど、明日が仕事だ。
すでに休み気満々だ。