ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

ごめん、今日はスレタイ通り小田和正を語る


「このチケットをカーネションに見立てられる人はかなりのファン」Canon PowerShot S95 developed by DPP


昨日「小田和正」をスレタイに入れたら、検索トラップに引っかかった人がたくさんいたようでごめんなさい。今日はちゃんと書きます。


折に触れて語ってきたけれども、オイラが小田和正というミュージシャンに関わったのは小学6年生の入院中。
亜急性壊死性リンパ節炎という病気にかかり40度の熱が1週間ほど続いた末に、「原因不明」として20日くらいの入院だったわけだ。
ま、病名自体もなかなかわからず医大だったので結構モルモットにで重宝したのだろう。
親の心子知らずで、オイラが呑気にとなりの兄ちゃんがかけているTBSで放送した「NEXT オフコーススペシャル」の録音をさんざん流されて心酔して頃には、膠原病とか医者から可能性を指摘されていて、非常に心配をかけてしまった時だ。
その後、そこかしこで流された1982.6.30の武道館のビデオや録音を体にしみるまで聴き込んでいたの割には、コンサートなるものに一度もイカずにこの歳になってしまいました。


あ、先に書くけど2011.9.3の札幌ドームのコンサート内容のネタバレはほとんど無いから。


今回は「やばい」と思って「ライブは映像収録ものに限る」と言ってはばからないオイラなが重い腰を上げたのだ。
ここ最近の言動や行動を見ていると、「お別れのためのツアー」なのかしら? という危機感がオイラにあった。……思い過ごしで有って欲しいけど。
思えば、オフコースの時もコンサート行こうかしらと思っていたのに結局行かず、古い曲を沢山とやたら全国をたくさん回る日程が噂になっていて、そのままツアーが終了する時に解散の発表。当時は4人のオフコース。メンバー間にもすきま風があったらしい。1982の時のような完成されていたものではなかったかもしれないけど、やっぱり行っておけばよかったと今でも後悔している。
そして、63歳とは思えぬ、さらに今のコンサート事情としては異様とも思える動員の日程を見るにつけ「忌まわしい後悔」がよぎったのだ。
最近は、生活が安定しているものの8400円という金額は結構キツイ。かみさんも行くからもっとキツイ。
けれども、また後悔するのはもっとキツイ。ということで行って参りました札幌ドームコンサート。


長い日程のコンサートは、札幌がドームツアーとしての初日らしい。
すでにいろいろな映像や、噂で花道があり、ハンドマイクでアチラコチラ歩きまわったり走りまわったり、自転車でウロウロしたりする姿を見ると、
「あー、この人も丸くなったものだ」
と思っていたのだけれど、会場に入りステージや客席のセッティングを見てびっくりした。全方向隙なしなのだ。
特別先行予約でチケットを取った割には「なんだよ、スタンド席かよ」と思ったけれど、スタンド席でも決して米粒状態にならない配慮がなされていた。
実際、正面ステージにとどまることはむしろ少ないくらいで、オンステージ席(クリスマスの約束でよく見かけるミュージシャンの後ろ席)の人のほうがあんまり見えないんじゃないか? と同情するくらいアチラコチラとハンドマイク1本で歩き回っていた。
オイラの感覚から言うとあの人が弾き語りではなく、シンガーに徹するというのはにわかに信じられないのだけれど、本人がMCで語ったように、
「少しでも皆さんに喜んでいただけるなら、喜んでいきます」
的な言葉通り、本当に後ろの席の人でもミュージシャンを感じられるようにウロチョロしていた。……たまに、けっつまずくのが心配なんだけど。


多分、「楽器と歌」に集中していたのではなく、「歌と観客」に今回は集中していたのだな、とオイラは解釈する。


懐かしい曲、二人のオフコース、5人のオフコースの定番(思わずケツが浮いてしまう超バンド色の強いアノ曲も聞けました)、ソロになってからの懐かしい曲、そして今の元気や希望を賛美するような歌詞の曲。
ちゃんとキーボード小田和正としての曲もあってほっとした。最初、ステージにピアノ無いんだもん。やらないのかと思ったらあんな場所に隠れていましたねぇ。
そして、キーボード弾き語りでの極上な曲。


音響が悪いドームだけれども、声はむしろ昔より幼く感じることがあるほど出ていた。……息は切れてましたけどね。
いつも、コンサートでは無駄に音量がでかくて辟易するのだけれど、体に染み付いているせいでそれすら感じられない。
コンサートはいつも今ひとつ乗れないオイラだけれど、アーティストによるんだな、みんなはライブでこんな楽しい体験をしているのだ、と40歳になって初めて感じれれることもあり、いつまでも終わらないでいて欲しい時間でした。


セットリストなどは、他の人のブログでも読めば出ているのでオイラが書くこともない。でも3時間を超えるライブは本当に行って良かった。
当人もMCなどの地声はすっかり枯れ果てる。それでも最後はギター1本で歌い上げるような人なんだ。
そして、ラストツアーかもしれないという危惧が空振りに終わって欲しいと思う限り。
……東京ドームとか横浜アリーナ最終日のライブを販売してほしいと、今から願っております。


あ、あと白い衣装でとてもスリムな小田和正を見ると、オイラも中年で腹が垂れるとか言ってられないという「かつての美学」はちょっとだけ戻ったので、節制がんばろう。もっとも、節制しないと潰瘍性大腸炎的にまずいんだけど。