退院して、2週間後に再び入院する羽目となる
いつものように、通院して当たり前のように血液検査をされるのだけど、自分の番が呼ばれて
「こんちわー」
と、社会人として元気よく挨拶をして登場したのだが、
「こんにちわじゃないよー!」
とか言われる。
はて? と思って理由を聞くとナトリウムが異様にするなくて、いわゆる低ナトリウム血症という状態で、脳が腫れて意識混濁が始まる一歩手前ということらしい。
はて?
特段普段と変わりがないということが、オイラはほぼ365日意識が朦朧としてだるくて元気がないということが証明されたということでもある。
入院して点滴を2リッターくらいしないとだめだ!
死んでしまう。
と迫ってくる先生に対して、コロナのおかげで入院中全く外出が禁止されており、面会すら禁じられている入院生活に心から吐き気をもよおしたオイラは当然、全力で拒否する。
主に、タバコで喧嘩する。
落とし所は、一度ニコチンパッチや、精神安定剤を持ってこないと入院するどころか暴れて、不良患者になって強制退出させられるのも今後の通院に支障が出るので、おとなになったパケちゃんはそこで説得した。
意識がいつ朦朧とするかわからないから、車に乗るな、と言われたものの
「翌々考えたら、稚内の日帰り往復のほうがよほど朦朧としたわ」
と我関せず、涼しい車内で一度家に戻り、ぷりぷりしながら荷物をまとめ、再び病院に行き、すぐに点滴に繋がれて拘束された。
そして、ふて寝を決め込もうと思ったのだが、点滴で水が入ってくるので1時間おきにトイレに行きたくなり、寝られやしない。
しかも、大部屋の既存の人と相性が悪くてもう最悪だった。
なにか考えないと!
と思っていたら、高校や大学の卒業のあたりの記憶が蘇ってきてなんだか泣きそうになった。
ぐっとこらえて楽しい思い出だけを取り出しているうちに寝た。
それでも、毎時間起きるのだけど、一度睡眠モードに入るとトイレに行っても5分で眠れる。
翌朝再び血液検査を受け、完全にナトリウム値が正常になっていたので、一切の妥協を許さぬ勢いで
「帰ります」
とお伝えしてそれ以上のことを語らず、退院。
全く、脱水からの低ナトリウムなのか、いろいろな副作用からの低ナトリウムなのか、口腔カンジダ症で塩気が痛いので避けてろくに食っていないからなったのか不明であるが、点滴2リッターで治るのも変な話で、正直もう治療が面倒くさい。
腐ったり、ひどい状態になるならば、それは寿命として考えたいなと、割と真剣に思った。
生産性がある程に回復しないと、税金の無駄、と鬼のように語るやつの生活している世界で生きているのも、ちょっと疲れる。