ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

俺の足を踏みつけ爽やかに風にそよぐアイツ(犬)

むぅ、これはまた殺人的に暑い日だった。気温としては大したことないけれど、湿度が高いのと風がないのだ。風が吹かないと大変なんだぞ。それこそ村人はドヤドヤと騒ぎ出すし、ばあさんは「不吉じゃ」と、縁起でもない事を言いやがるし、子供を拉致された王蟲の親が怒って大挙して押し寄せるし、子供は
「ねえさま、きれい…」と、とうとう幻覚でもみやがったかコノヤロウ、という感じでラリってしまうしとにかく風が止むと大変なんだ。風車が誇りのオランダ人もビックリするよ。で、夕方までかみさんのミッションの指示が下りないので、暑さをこらえつつ「着てくれないだろうな〜」と心の中で思いながら、愛しい人のため、手編みのセーターを作ったりするんだ。まぁ、良くある伝統的な日本の風景だから誰も突っ込んでくれないのだけれどね。
さて、今日は朝の8時半に寝て、11時半に暑さで目が覚めた。起きた時には、砂丘から起きあがる巨神兵の様相だった。下半身が溶けて腐ってたからね。原因は夜更かしなのだが、二百三高地のDVDを見てしまったせいだ。オイラは右翼でも左翼でもなく、アナーキーとして誉れ高いのだけれど、ちょっとこれは凄かったよ。なんと言っても時代考証とか背景の描写とか半端じゃなくリアルなんだよ。しかも、それらが全然解らないんだよね。さりげなさ過ぎ。オイラも見る前に2ちゃんねるの掲示板で情報を頭に入れていたから、「スゲェスゲェ!」の嵐だったけれど、なんの知識のない人が見ても解らない場所にまで手が入っている。。でもねぇ、究極のもてなしというのはそういうものなんだよ。客人に対して、自分がもてる最大限の力を尽くす。ほら、美味しんぼうでもやってたでしょ。BIG S コミックの31巻にあるノ貫(ヘチカン)老人の茶のもてなしだよ。勘違いしたらいけないのだ。万人が楽しめるようにいい顔をする事が本当にもてなしと言う訳じゃない。と、思わず海原雄山のように着流しを着てオールバックにしたオイラは、むぅ! と唸った。
出演者やエキストラの兵隊さん役も大変だったと思う。昔ながらのフランス軍の流れをくむ窮屈な軍服を着て、何回も山を駆け上ったり、落とし穴に落っこちたり大変そうだった。もう、CGもワイヤーも使いません! トニー・ジャー!! ってな感じだ。それに、出演者が異常に豪華なんだよ。もう誰が主人公なのかよく解らないくらい豪華。夏目雅子もまだご健在だったし…。ビックリするよ、あまりに綺麗で。多分ね、今の若い女優が束になってかかっても、
「うぅ、なんだ… この… イヤか感じは…。 あ、頭が割れるよう…だ」
と、戦意喪失してしまいそうな程、Ζガンダム張りのオーラを発しているもんね。
三船俊郎も明治天皇役で出ていた。天皇だよ、凄いよ。さすが世界のミフネだ。それに改めて見直したのが、新沼謙治。豆腐屋の二等卒役だけれど、余りしゃべらない割に演技が光るんだよね。旅順要塞に旗もって一番乗りしたし。でも、なんだか間抜けな感じもして憎めない。そんな役を演じきっていた。やっぱりすげえよ、新沼謙治。だてに鳩とバトミントンの名手というわけじゃないよな。
まぁ、細かい話をするとネタバレになるので181分という時間があれば見直してみると良いかも知れない。で、先ほど言ったが、オイラは右翼でも左翼でもないのだけれど、なんとなく何故靖国参拝にこだわる政治家がいるのか、という背景と心情はちょっと理解したかもしれない。まぁ、どういう事かは書かないけれど。
そしてオイラは、「ママー、イワンに力をください〜!」と試しに念じてみたが、やはり寝ていないだけあったアイツがやってきた。そうマモノだ。
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  マモノ マッモーノ♪


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  \ 皿  ∩         ∩ 皿 /
   (つ  丿         (   ⊂)
    ( ヽノ           ヽ/  )
    し(_)           (_)J
オイラは最近、絶えず攻撃されないように注意していたのだが、さすがに分身の術で来るとは全く予想していなかったので、あえなく眠りに落ちた。マモノ、やるな。
途中何度か暑さで目が覚めては、希望を掴もうと手を伸ばし、失敗しては再び眠りに落ちるという繰り返しをしていたが、5時頃かみさんに、
いい加減起きろ、ボケ!
と、キツく起こされた。そうだ、ミッションの指示の合図である。オイラは眠たい目をこすりながら、暑さで糊が流れてすっかり外れ、しかもけっ飛ばしてハムスターのねぐらと化していた大事なマイ・アーティフィシアル・ヘアー、カツラ55号を寝ぼけて被り、かみさんに
「ぱけさん〜、ずれてますよ〜 (小声)」
と、注意された。うむ、外出する時には気をつけないといかんな。
で、指示された通り、「駅スタ」へ向けてレッツらゴーしたのだ。すでに、近所の公園では納涼ビアガーデンと称して盆踊りとカラオケ大会が始まって、騒々しかったのでちょうど良いタイミングだ。
うー、夕方の都心部は混んでいるなぁ。ほんの1年くらい前まで、5時過ぎに帰り始める市役所や道庁の職員を恨めしく思いながら渋滞の中で、家ではなく事務所に帰り、それから始まる無限サービス残業の事を思い、どんどん鬱を悪化させていた頃とは大違いだ。気分的には勝者だ。しかし経済的には敗者だ… _| ̄|○
かみさんを札幌駅南口でおろし、オイラはヨドバシの駐車場に車をとりあえず放り込み九十九電機へ入った。おぉ、いるぞいるぞ。骨太のパソコンオタクと、仕事をさぼって趣味に走っているサラリーマン達がたくさんいるぞ。オイラは副交感神経を優位な状態に保ちながら、中古コーナーで良さげなものはないかと物色。そのままドルアーガの塔を逆に下るように階下におり、今度はパーツを物色。キーボードコーナーでは一通りキーを押して感触を確かめる。東プレ「リアルフォース」のタッチが一番だった。値段もピカイチだが…。キーを押す時は、このうちの一つがテポドンの発射ボタンだったらどうしようとか、押した瞬間に俺の横にいる髭を生やした客が天井に向かって飛び上がったりしたらどうしようと、ひとりワクワクしていた、が実際にはそんな事はなかった。仕方がないので、代わりにオイラは一番軽そうな店員のお姉ちゃんを見つけバレリーナのように空へと持ち上げた。ちょっとした恋の始まりだった。
さて、真夏のような短い恋を終わらせたオイラはビデオカードを物色する。む、やはり思った通り、よくよく調べると結構なお値段がするぞ。報告と違うじゃないか! オイラは三菱自動車の幹部のようにシュンと身をすくませながら現実と闘った。ハッキリした事は、まぁ、投資するほどの金がないのであきらめろという事だ。わかりやすいほどハッキリした結論だった。で、オイラはションボリとツクモを後にする。
それからヨドバシへハシゴし、まず携帯電話を見た。気になるのは、すでにコミュニケーション機能ではなくてデジカメ機能だ。しかし、どこまで行っても200万画素以上には上がらないな。まぁ、文句を言ってもどうせ金ないし。咳をしても一人…。そして、ツクモと同様ビデオカードを見る。横で店員と自作パソコンの打ち合わせをしている人達の話をちょいと聞き耳を立てる。うむ、良くは解らんがグッドな情報だったに違いない。おそらく将来、生活している時にピンとくるのだろうと思う。あぁ、そうだったのかぁ! と。
とりあえず物色したが、高い、と言う事で、パソコンゲーム化計画はほぼ終了。そうこうしている間に、かみさんが駅スタより戻ってくる。DEENの池森氏は痩せていたそうだ。うん、オイラへの立派な嫌みだ。オイラはぱけちゃんメモと双璧をなす、「恨み晴らさでオクベキカ手帳」に今日の事をメモしておいた。世界が終わりを迎える時とか、オイラが病気で先が短くなった時にひとりひとりやっつけにいくんだ。
はい、そうして家に帰りました。しかし、カラオケ大会は絶好調を迎えていたため、暑さと湿気と騒音で我々夫婦二人はすっかりノックアウトされそうになったので仕方なく再び外出する。
まず本屋で立ち読みをする。音楽雑誌のところでベースマガジンを立ち読みしていたら、先日よりオイラが必死になって情報を探していたピックアップの配線についての情報がつぶさに記事となっていた。あぁ、灯台もと暗しとはまさにこのこと。しかも8月号じゃん。一ヶ月も前に出ていたのに気がつかないなんて…。俺はかみさんに800円を前借りしてベースマガジンを購入した。まるで、1週間くらいつっかえていたウンコが一気に放出されたような脱力感だった。
続けざまにセカンドストリートへ行く。いつもの事だが、リサイクルショップでお宝を掘り出すのは凄く楽しい。そのように、小躍りしながら楽器のコーナーへ行くと…
おぉ!ポール・マッカートニーで有名なバイオリンベースのレプリカ品が24800円で売られているじゃないか!(弦なしだったけど?…) オイラは誘惑でめまいを起こし、取らぬ狸の皮算用をした。しかし、ないお金はどのようにしてもないのだ! 俺は関根勤のように肩を落として、ふと視線を隣に移すと…
おぉ、本物のフェンダー テレキャスターが29800円で売っているじゃないか! しかも、指板は新品のように綺麗だし、ボディーもなんだか状態が良いぞ! なんだなんだ、この店は。あまりに誘惑に満ちているじゃないか! 俺はもうすでにふらふらだった。その横にあるレスポールのレプリカやストラトキャスターもどきの製品をスウェーとダッキングで巧みにかわしていたが、ふと上を見たのがいけなかった。ビートルズで有名なVOXのギターアンプが8400円で売っているじゃないか! この時点でオイラは完膚無きまでにノックアウトされ、膝から崩れ落ちた。心配そうにオイラの顔をのぞき込むかみさんが三原じゅん子のように見えた…
…顔はやめなよ、ボディー、ボディー。
ふと気がつくと、オイラはキャッツアイ清田店のトイレで、ごっつう屈んでウンコをしたいた。まぁ、出すものを出しちゃえばすっきりもするさ。オイラは鏡の前でアーノルド・シュワルツネッガーのように凄んでみた。今時のヒップホップな(死語)若い兄ちゃんが不審そうに見ていたが、
世紀末は近い…
と、呟くとやばそうな顔をして逃げていった。ふぅ、やっぱり凄いぜ、オイラって。手を触れずに人払いが出来る。
家に帰る頃には、カラオケ大会は終わり、兵どもが夢の後だった。いつもなら、若い兄ちゃんが浴衣の姉ちゃんを追っかけていたりするのだけれど、やはり暑いと睾丸がやられてしまい生殖機能が落ちるのだろう。まぁ、不健康だが健全なこった。そのように今の若い男の子の下半身を心配しつつ、オイラは再び情報収集の旅へとパソコンの電源を入れるのだった。それにしても、暑いな…