ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

ラブラドール・レッドオクトーバーを追え

とにかくうだるような暑さだったんだ。こんな暑さ、北海道ではなかなかお目にかかれない。働いていた時なら、エアコンの効いた涼しい事務所で何度言っても覚えられない馬鹿な上司のために報告書を作ったり、書いてある数字がどれくらい下がっていくかしか興味のない意地汚いクライアントのために見積書を作ったり、はたまた外出している時には、食べ残したコンビニのパンを鳩に与えながらスポーツ新聞のプロレス欄を読みつつクーラーが効きすぎて氷柱の下がっている車の中で日本の将来を憂いたり、暑さを回避する方法がたくさんあったものだ。しかし、今は無職のお手当暮らしというていたらくのため、暑さは黙って受け入れるしかない。
午前中は、かみさんの依頼によってスーパー廻りをした。オイラは暑くて外に出たくなかったから必殺技である「ぱけちゃん、おねむなの」攻撃で車内に残って涼んでいた。しかし、思ったり涼しくなかったので正直、店内につきあった方が良かったと密かに後悔した。
買い物から替えると、かみさんがバナナを与えてくれたので円山動物園のゴリラのように喜びながら食べた。バナナは体に良いんだぞ。
その後はのんびりさせてもらった。とりあえず動くモチベーションが全く上がらなかったため、ワイパックスを飲んで「Beatles gear」の続きを読ませてもらった。今日は1963年から1965年あたりの楽器の遍歴について読み通したのだけれど、やはり世界のビートルズだ。読んでいて全く飽きさせるところがない。この頃になると、メンバー達もお金廻りが良くなるし、提供したメーカーも宣伝になると世界最新鋭の機材が集まってくるようになる。同時に深刻な問題となったのが、ビートルマニアと呼ばれるファンが各々でかい声を上げるもんだから、観客に音が届かないのはもちろん自分たちが演奏している音すら聞こえなくなる。まぁ、当時のアンプなんて50wとか今に比べると驚くほど出力が小さいしPAシステムなんてものも無いに等しいからしょうがない。で、解決のためVOXというメーカーはドンドン出力競争をしていくんだな。50wで駄目なら100wだ、とか。その姿は田口トモロヲのナレーションをつけてプロジェクトXに仕立てても良いくらいだ。あと一番凄かったのは、この頃になるとマニアにとってビートルズの楽器というのは羨望の的で盗まれたりする事もあったんだよね。特にジョン・レノンがとても気に入っていたギブソンのJ-160Eという、アコースティックギターにピックアップをつけた楽器が無くなるんだよね。これはジョージとおそろいのギターで、無くなった時は大捜索になるんだよ。けれどもどうしても見つからない。それこそ、南極に観測隊を出したり、アポロ11号が月に行く前なのに、まいど1号を打ち上げて火星まで探しに行ったりしたんだ。だって、火星人にだってビートルズは有名だったからね。でも、万策尽きてジョンは本当にがっかりした。いつものようにEMIのアビィ・ロードの第2スタジオでレコーディングをしていた時に、泣きながらやってきたジョンをジョージは慰めるんだよな。ほら、僕のも同じだから使いなよ、とか言ってさ。そしたらポールがこの展開にピンと来たらしく、試しにリンゴ・スターのドラムの椅子をまくったらそこにジョンのJ-160Eがあって思わず全員脱力する下りなんて、運命の数奇さすら感じたもん。って言うか、リンゴ・スター気付よ! って突っ込み入れちゃったもん。やっぱりスゲェよ、ずぅとるび。
そうこうしているうちに眠くなっちゃって、1時間ほど睡眠をとる。やっぱり向精神系のクスリは眠くなってイカンな。起きたら結構暗くなっていたけれど、今日の花火大会はかみさんの配慮によってキャンセルさせてもらった。暑かったし、人出も半端じゃなかったから個人的には非常にありがたく休ませてもらった。晩ご飯は冷やし中華だった。でもかみさんが麺をゆでている時は、なんだまた焼きそば大臣に任命か? と小泉を恨んだけれど、おいしい冷やし中華で良かった。岡田一族のジャスコも思わずニンマリだったろう。
その後しばらく、ギターを弾いたり、エフェクターのレイアウトを整理したり、細々とした事をして過ごし10時にテレビの前に正座して、世界の中心で、愛をさけぶ(以下、せかチュー)を待った。が、なかなか始まらない。それで、北海道新聞を引っ張り出してテレビ欄を見るとどうやら野球放送が延長したようだ。オイラはむっとした。なんだなんだ、バレーの放送なら選手の笑顔に免じて許してやれるが野球は許さないぞ。オイラは急いでパソコンの電源をいれ、TBSの担当者宛に
オマエのかぁちゃん、デベソ!
と、100万回書いたメールを出してやった。ふふっ、俺を怒らせると怖いぞ。
待ちに待ったせかチューを、まったりと鑑賞する。やはり何度見ても綾瀬はるかの顎は良い。思わず彼女の顎の部分だけ3Dか? と思ってしまうもん。いいなぁ、アゴ
その後は、ああ探偵事務所だ。なんだかんだ言っても楽しく見てしまう。おバカな役を演じている時の酒井若菜は本当に輝いている。眩しすぎて目を細めてしまうくらいだ。例によって主役の男がいたようだけれど、気がつかなかったしいつの間にか終わっていた。まぁ、いいだろう。はなたれナックスを見ている頃には、腹が減ってきて、あぁ伊藤英明が宣伝してるキノコカレーが食べたいな、とよだれを流していたのだけれどなんとなく触れてはいけないような話題だったので、黙っておいた。それにしても伊藤英明が演じると、本当にキノコがおいしそうなんだよな。やはり、彼は世界一のキノコ俳優だろう。白い巨塔の時も、彼が触るものすべてがマイダス王のようにどんどんキノコになっちゃったし、最終的に唐沢寿明演じる財前教授の死因も肺に入ったキノコの胞子が増殖してしまったせいだもんな。財前は彼に触れるべきじゃなかったんだよ。
まぁ、危ない話になってきたので今日はこれにて。