ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

揚げ物と曙、どっちが胃にもたれる?

10時半に目覚める。ハムスターがキャベツをくれと騒いでいるので与える。旨そうにはむはむと食べている彼をなで回す。かなり、迷惑そうだ。そして、パソコンで情報を集める。
ポク、ポク、ポク、ポク、ポク、ポク…
う〜ん、朝っぱらから木魚と読経が聞こえてくる…。今日はきっと素敵な日に違いない。チ〜ン!
すると今度はかつて聞いた事のない、キリスト教の宣伝カーが大音響で走っている…。
罪を反省するものに救いは訪れる。神を信じなさい。
しかも命令口調だ。なんだなんだ、今日は宗教の大運動会なのか? まぁなんと言うか、人生はネタに満ちている。さっきから消防車のサイレンと犬の大合唱も聞こえているしなぁ。
一通り朝の儀式を終えたオイラは、このところの猛暑で眠れなかったせいか再び魔物に襲われて眠る。せめてもの願いは、マモノが君たちの元へ行かない事だ。
目覚めて、かみさんが作ってくれた麺だけの冷やし中華をすすり、まったりする。うむ、野菜嫌いのぱけちゃんとしてはキュウリが存在しないだけでもかなりのストレス軽減だ。飯が終わったところで、かみさんが明日返さなければならない二百三高地を見るというので、オイラも一緒になって見る。乃木将軍の事なら黙って見過ごさないぜ。途中、所々かみさんからの質問に解説しながらあっという間のラストシーン。御前での乃木将軍の軍況報告でやっぱり涙する。これで延べ3回見たが、いずれもこの報告で涙を流す。うむ、やはり最後の日本映画の傑作じゃないだろうか? もちろん、今の日本映画は路線を変えてよい映画を作っているけれど、このように捨てシーンもなくてぐうの音も出ないほど圧倒される映画はない。一部の連中にはこの映画を軍国主義への賛美だとして断罪する動きがあるが、オイラから言わせれば、それこそ想像力の足りない一元的な見方じゃないかと断言する。この映画が実際に何を言いたいのかは、きちんと公平な視線で接すれば火を見るより明らかである。まぁ、色々裏でつながっているテレビ局は恐ろしくて2度と放送できないのだろうと思う。残念だ。
そんなわけで、今まで教科書に教えられるがままに一面的な戦争教育しか受けてこなくて、しかも優等生なぱけちゃんはまじめにそれを信じていたから、これよりしばらくネットの世界で中立的な見方で情報を集めて、自分で判断する事にしよう。長くかかりそうな暇つぶしだ。
で、夕方かみさんより出動命令。ルーシーと大谷地東急と文教堂だ。
ルーシーでかみさんが服を探している間、する事のないオイラはテナントの和風小物の店でフクロウグッツを物色する。フクロウの団扇とか扇子とか、あるいは置物が欲しかった。しかし、そこに費用を割くわけにはいかないので赤子を見つめる親心のように生暖かい眼差しで眺める。うむ、ぱけちゃんのストレスが1下がった! その後、隣の棟にある創価学会で有名な100円ショップダイソーを物色する。ここでオイラはアクティブベースのプリアンプを動かす9Vの電池の取り外しが面倒なので、なにかつかえるものはないかと知恵をひねりながら物色する。しかし、そのような都合の良いものはないらしい。オイラは思わず「歯が痛いのだ」と言いながら迷いをごまかす児玉将軍の気持ちを良く理解した。で、ルーシーより退却。その後予定されていた大谷地東急は、適当な理由のためキャンセルし文教堂へ向かう。なんだか、いつも冷やかしに来ているような気がする。オイラは試しに昨日ゲオで玉砕されたウィニングイレブン6ファイナルエボリューションが幾らで買い取ってもらえるか聞いてみたが200円だった。うむ、一応ゲオの2倍の買い取り価格だ。しかし、それが一体なんだというのだ〜! オイラは気を取り直して、狐目の店員を生暖かく見つめてかみさんの戻りをまつ。そう、かみさんはどこを探しても見つける事の出来なかった高倉健主演、野生の証明をこの店で見つけ、借りようとしていたのだ。野生の証明とはもちろんみんな知っているだろうが、自衛隊員のサバイバル演習で自分の腕をご飯代わりにナイフでほじくって食べるというシーンだけが見所のスプラッタームービーである。未だにあのシーンの存在の意味が分からない。まるで、蛇が自分のしっぽに食いついたら、最後にどうなるのか? という無限の疑問をオイラに喚起させるシーンである。まさか、ドラえもんが4次元ポケットにはいると最後には消えてしまうと言う、あのシーンを現実で再現できるとでも言うのだろうか?
用を終えて外へ出ると、ラブラドール・レトリバーが主人を待って留守番していた。近寄るとしっぽを振ったのでオイラ達はそいつをひたすらなで回した。そいつは我々にされるがままだった。うむ、ちょっとはいやがった方が精神的に楽だぞ。
で、隣にあるホーマックで9Vの電池ボックスがないか探してみる。しかし、円柱型の電池のボックスはあるが9Vものは存在しなかった。まぁ、9V電池は用途が特殊だからな。オイラの頭の中では、9Vものがあるとしたら石狩街道のスポーツボビーくらいしかないだろうな、とあたりをつける。今度行ってみる事にしよう。
かみさんから晩ご飯が納豆と聞かされたオイラは、羽織袴で
謀反でござる、謀反でござる!
と、狭い茶の間を走り回った。そして、大好きな丸大 チキンハンバーグをゲットした。しかし、その犠牲は大きくボディーをしこたま殴られた。
あぁ、やっぱり顔は止めなよ、ボディー、ボディー…
飯が終わり、まったりとウィンストンに火をつける。ぶふぅ〜、と豚のようなため息をついたらかみさんが腹を抱えて笑っている。…本当に失礼だ。
そして、ベース取りだしベースマガジンで記事となっていた通りに、ベースの調整作業を始める。おそらく、リペアショップに出したら1万円以上かかる作業だ。もちろん、素人作業とは違うので保証付きであるのだが。でも、オイラはあえて禁断の素人作業をする事とした。壊れたら、それまでだ。
改善ポイントは2ある。一つは長年弦をチューニングした状態でテンションをかけていたため(およそその強さは70kg以上になると言われる)ネックが順ゾリ、つまり弦に引っ張られて指板が内側に丸められる方向にカーブし始めている状態になっている。こうなると、チューニングが正確にならなかったり、弦高が高くなりすぎるので演奏製が悪くなる。もう一つは、ネックの修正にともなう一連の調整作業だ。かなりやる事は多いが後に触れる事にする。
まず、六角レンチを取り出して、ネックの中に通っているロッドを回転させる事で曲がった状態をまっすぐにする。レンチを回すのにかなり力が要るが、ある地点を過ぎると軽くなりどんどん回る。少しずつ変化を見ながら調整していたが、なんだか様子がおかしい…
オー、マイガッ! 余計に曲がっているじゃぁないか!
はい、反対方向に回していたんです。一度は失敗しないと成すことが出来ないバカな子なんです。で、今度は先ほどの倍以上の力を要して反対に回す。そうだ、逆に力をかけるのだがら重たくて正常なのだ。ぱけちゃんはようやく本質を理解した。そんな感じでネックの順ゾリを直し(多分)、今度は調整作業だ。
まず、サドルという弦の高さを調節する部品に手を入れる。簡単だ。六角レンチで回していると、高さが見える形で変わってくる。低くしすぎると弦とフレットが干渉して、ビリビリ〜、と鳴っていけない音が出るので、このビビリ音の出ない一番低い高さに合わせるのだ。弦高が低いことで、弦をおさえる力の強いベースでも早いパッセージが可能となる。それが終わると、オクターブチューニングだ。こいつは12フレット以上の高音域を調整するのだ。慎重に大学時代に買ったチューナーを使い、12フレット上のハーモニクスを出す。それで弦に応じたチューニングをベグを回して合わせる。これで弦自体の設定は終了。で、今度は12フレットをおさえて音を出す。正しくセッティングがされていると先ほどの音程とこの12フレットの音はぴったり一致する。どれどれ…
合わない…
よ〜し、本に書いてある通りに調整するぞ。調整の仕方は先ほどのサドルを今度は前後に動かして調整するのだ。ねじはブリッジの後ろにある。で、ぐるぐる回し、音を出し、チューナーを見て再び調整する。むぅ、なかなか合わないなぁ。そうしている間に後ろまで下がり切っちゃったぞ。あれ〜、何でだろう? と、よく見たら隣の弦のサドルを動かしていた。それは、合わない… _| ̄|○
やっぱり僕ちゃん、一度失敗しないと覚えられない子なんです…。
で、気を取り直してこの作業を4本の弦に対してすべて行い、調整が終了だ。
早速弾いてみる。
おぉ、ハイフレットの演奏性が格段に向上し、しかもなんとなく気持ち悪かったチューニングがしっかりしている! 嬉しくなったオイラは時間も忘れてビートルズの赤盤のスコアを取り出して弾きまくった。童心に返ったような気がしたね。
そのあと、例の破産寸前のウィニングイレブン7インターナショナルをプレイする。うむ、あれから2試合生き残ることが出来ているが、未だにチーム財政は風前の灯火だ。まぁ、いいさ。オイラは楽器の修理調整をして、楽しく過ごしたんだ。それくらいの苦痛があったって構わないじゃないか。って、やっぱりオイラ大学を卒業したらドイツに行って専門学校に行き、マイスターを取れば良かったな、などと当時夢物語として考えていたことを再び思うのだった。
宝くじ当たったら日本のリペアの専門学校には入ろ〜っと(夢だな…)