ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

ぱけちゃんとおしゃまな探検隊 part3

フクロウさん

さてさて、のんびりとくつろいでいた我々の目の前に意外な生き物の姿が飛び込んできた。
隊員(妻)「あれ、ペンギンですよ…」
隊長(バカ夫)「あぁ、間違いない。使徒だ。」
と、使い古した言葉を言ってみたが、隊員はそんなことを無視してペンギンの方へ行ってしまった。…そうさ、彼女は稀代のペンギン好きなのだ。
オイラも、餌をもらえなかった寂しい犬の方にご主人様…、あぁいや、隊員の後をついていった。
家におわしたのは、ペンギン1つがい。公式ホームページによると、ケープペンギンという南アフリカに棲息する種類。何年か前のタンカー事故に因り、原油まみれになった事は有名…、と書いてある。…後になってから公式ホームページで情報を得る辺りが探検隊としてはほぼ失格の烙印を押されているようなものだ。
…まぁ、いいさ。
オイラは、実に1年ぶりくらいになる映画「ゾンビ」で黒人SWAT隊員、ピーターがラストシーンで呟く台詞を吐いてみたが、当然の事ながらゾンビマニアでない人には全く意味が通じなかった。…ゾンビくらい、風と共に去りぬくらいの定番と一緒に見ておけよな。
で、そのケープペンギンたちは、悠々と池の中を泳ぎ回っていたが、我々が近づいていくと池から不器用そうに上がり、陸の上でヒョコヒョコとかわいいしぐさを見せてくれた。…まぁ当人達にとっては、苦手な陸の上だから難儀なのだろうけれど。
……うっ! この視線はどこかで見た目線。
そうだ、餌をおねだりする時に固有の可視光線の波長を含んだ目の光を持った目線だ。…そうは言うものの、このさっきのミソおでんの食べ残しのこんにゃくなんて食わないだろうしなぁ。へたに人間が食うからと言って与えてしまうと、タマネギ中毒のように危険な食品もあるのでうかつなことは出来ない。
…よし、餌については無視しちゃう!
そんな態度を察知したのだろうか、彼らは我々から遠くに離れた場所へ歩いていく。…そんな場所に行ったら一度、お笑いウルトラクイズの様なお約束の池ドボンをしなければいけないじゃないか? …寒いからイヤだよ、オイラ。
結局、ふれあうことはせずにその場を離れた。あの黒光りする羽根の部分には触れてみたかったのだけれどなー。
我々は元の場所へ戻る。そして、たき火にあたる。
…やっぱり暖かいや。
30年くらいの小学生のように、オイラは青っぱなをすすった。
たき火の場所からふと横を見ると、黒いラブラドールとゴーンデンのレトリバーの2トップが犬小屋でのんびりとくつろいでいる。犬好きとして有名なわれら探検隊は餌も持たずに彼らの元へ行き、頭や胸板などを撫でようとしたが、
「餌もクレねぇような奴らには興味はねえよ…」
と言わんばかりに一瞥をくれただけで、元通り眠りについた。…なんだか寂しいなぁ。ちなみに後から来た若いお姉ちゃん達の集団には尻尾を振って、喜びながら愛想を振りまいていた。…このスケベ犬。
もうちょっと歩くと、でかいヤツがいた。…そうだバーニーズ・マウンテンドッグだ。
気だての良い犬で、よくトムとジェリーでトムさんをべろんべろんになめ回すような感じの犬だ。で、探検隊としてはこれは親交を深めなくては! と思い近寄っていき、頬の部分や耳などを撫でた。…うむ、流石超大型犬。一般的な超大型犬は口のしまりが余りよろしくないので、あっという間にヨダレまみれだ。
後ろを振り返ると、水道と薬用ハンドソープが準備されている。…至れり尽くせりだな。
一応出口が見えるので、園内を一周したようであるが、ここで隊員から報告があった。
隊員(妻)「隊長、そろそろフクロウさん達の出勤の時間ですよ!」
隊長(バカ夫)「あぁ、そうだったな。フクロウさん達も大変だな」
そう思い、我々は再び長い道のりを戻ってフクロウに会いに行こうと思ったら、たき火のすぐ近くにすごい近道があった。
それはまるで、スタートレックの「転送」機能やドラえもんの「どこでもドア」に匹敵するくらいの便利な道であり、大発見だった。で、そそくさと近道を通過…。
すると……、いたいた。闇に紛れてフクロウさん達が鋭い目で首を360度自由自在に回転させている。…かわいいなぁ。
オイラは手近なしろフクロウに向かって

ミィー!



と鳴いてみた。あ、バカにしたな。フクロウも子供の頃は低い鳴き声じゃなkてミーって鳴くんだぞ。ホーマックのペット屋コーナーで見たから間違いはないぞ。
今日のご出勤は3羽のフクロウ。人面フクロウという、仮面をかぶったようなフクロウさんがのんびりとたたずんでいる。試しに指でも出してみようかと思ったが、ネズミの尻尾を間違えられて食われてもイヤなのでそっとしておいた。
木の上から殺気を感じるので見上げてみるとでかいフクロウさんがいた。
…。
目があったので、
「ミー」
と、子供フクロウの鳴き声を上げてみた。…不思議そうな顔をして首を180度回して視線を避けた。どうやら、フクロウにとっても不審人物としてマークされたようだ。
…まぁ、いいさ。
そして、まだ犬さん達が出勤している時にお姉さんから話を聞いていた手乗りフクロウがいるというので探してみる。
お、いた。
なんだか、手乗りインコの体にフクロウの顔を付けたような不思議な感じだ。試しに指を指しだしてみる。…うむ、徹底的に無視されたぞ。まぁそうだろうなぁ…。オイラだっていきなり木の棒を差し込まれて、それの上に乗ろうとは思わないもんな。とりあえず携帯で写真を撮って、記録に残しておくことにした。お約束になるが、子供のフクロウの鳴き真似で「ミー」と話しかけてみたが、案の定無視された。
…まぁ、いいさ。
同じ敷地でなにやら子供が騒いでいる。覗いてみるとそこにはモモンガがいた。…うむ、どこからどう見てもモモンガだ。隊員が案内のお姉さんに色々と話を聞きながら、モモンガを手に乗せてもらっている。しかし、ヤツは手の上でおとなしくすることなく、隊員の妻のカバンに潜り込もうとする。…どうやら、狭いところに潜り込むのが奴らの習性らしい。それと共に、妻の隊員は彼らのもう一つの習性である、ところ構わずウンコしっこをすることに恐れおののいていた。…ま、特に問題は発生しなかったけれど、ネタとしては面白くなかったな。
一通りみて、ヤレヤレとオイラはたき火の中で修行に励む。…これから介護職で生活をするためには低賃金で過酷な労働という試練に耐えなければならないからな。毎日が修行みたいなものだ。
で、半分くらい体が焼けて、こんがりと美味しそうな匂いが漂ってきた頃、ふとペンギンの住処をみると、隊員(妻)が案内のお姉さんに魚をもらって、自分で食べようとし、いちどお姉さんに突っ込みをうけてから、ペンギンに魚を与えようとしていた。…奴ら見向きもしなかった。
オイラが丸焦げになる頃には、魚をくわえてどこかへ行ったようだった。
大腸を引きずりながらオイラは追跡。
そうすると驚くべき現場に遭遇した!

_(・ω・)_ モキュ



そうだ、ヤツだ。
先ほど見た時とは全く違う愛想の良さで、妻から魚をもらっていた。…うむ、おめめぱっちりのアザラシはかわいいな。
オイラも案内のお姉さんに魚をもらって、お約束通り自分で食べたところで突っ込みをうけて、アザラシに魚を与えた。…うむ、うまそうに食うなぁ。まぁ、オイラの丸焼けの右手も半分くらい一緒に食われてしまったけどな。
遠くでは

めぇ〜〜〜



と、すぐに誰だか解る鳴き声が聞こえていた。
さて、これで我々の探検は終了した。で、駐車場に戻ろうとすると真っ暗で何も見えない。…うむ、ここでランタンが最大限に活躍するのだな。
トボトボと海辺の花火が終わった時のような寂しさを抱えながら、車に戻り、ジャンプスポットで華麗に技を決めた後、受付のお姉さんにランタンを返して、家路についた。
なんというか、3回に分けて引っ張った割には竜頭蛇尾な文章である。


仕事も始まったので、これからは普通通りに更新できるように頑張るだけだ。