ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

マギー・ミネンコとの熱い夜

本日の目覚めは7時ほどだった。昨晩はマイスリーを飲んで、かみさんが世界の中心で、愛をさけぶを見ている横で寝た。第2話のじいさんが死んでしまう当たりでは、
あ〜、俺、絶対寝れね〜。
と、思ったものだがクスリの効力は偉大だ。じいさんが灰になるあたりで俺は東山動物園のコアラのようにスヤスヤと丸まって寝た。
そして、目覚めたわけだ。目覚まし時計に起こされる事もなく、尿意を感じてでもなく。そう、今や世界ランキング1位のゴミ出し名人ぱけちゃんは、自然と目を覚まし、ゴミをまとめて外へ飛び出したのだ。ふふっ、金のもらえる仕事はダメダメだが、こういう類の仕事は抜かりがないぜ。家に戻ろうとすると、昨日大家さんにシャンプーをされ、うんざりとした視線で、
「…正直頼む。助けてくれ。」
と、俺に訴えるように見つめていた近所のダイちゃん(雑種 雄4歳)が、
「うわ〜ぉ! 遊んでくれ〜よ〜!」
と、猫なで声を出していた。全く、おかしな特技を持つヤツだ。仕方なく俺は彼に近寄ると彼はしっぽをタケコプターのように回転させた。思わず飛んでいってしまわないかと心配になったが、どうやらそれほど体重は軽くないので地に足がついていた。で、いつものように彼のスイートスポット、口の横から胸元にかけてミッキー・ロークのように優しく撫でてやると、「もうだめぇ〜」と言ったかどうかわからないが、腹を出して寝転がり服従ポーズを見せる。そして、愛撫の手は胸元から腹へと移り、彼も満足そうだ。しかし、彼とは一線を越えてはいけないステディーな仲なので、頭を撫でてお別れを告げ、
「いつも、外ばかりでゴメンな。」
と、オイラは呟き、黒い手帳をしまってから家に帰った。
いつものように、たばこと格闘し、牛乳を飲み、ヒンズースクワットを1000回やり終えた俺は、ネットで情報を収集し始める。いつも言っているが、これはとても大事な作業なんだ。詳しい事は書けないが、今日のマイブーム(死語)は航空写真閲覧システムだ。普段立ち入る事のできないあんな場所や、こんな場所を上空の写真で確認するのだ。う〜む。なんて怪しい施設がたくさんあるのだ。オイラは日本版エリア51を閲覧しつつ、裏世界に通じた。そして、満足したオイラは裏世界の情報通らしく口元を片方だけ上に引き上げ、ずるい目をして(鈴井貴之 風)窓から外を見た。世界は闇に覆われているんだ。ふとオイラは七曲署の藤堂俊介 捜査第一係係長のようにカーテンを風呂屋の「のれん」のように「毎度!」とたくし上げた。闇に覆われた外界では、近所の黒猫が鼻で笑っていた。
「まぁ、いいさ」と、オイラは不定期で書き込まれるゾンビのラストシーンでのピーターのセリフを呟いた。ロジャーが右腕と足を食いちぎられてゾンビにさえならなければ、頭を打ち抜く事もなかったのに…。
オイラは人知れず涙した。
しかし、暑い。蒸し暑い。空は曇り渡っているが、本州の6月の梅雨時のように蒸し暑い。オイラは、日本をこんな風にしてしまった小泉を恨んだ。鈴木善幸氏も悔しかろうに(合掌) しかし、不平ばかりを言っても仕方がないので、進んで灯りをつけようと思ったら、本当にチャイムが鳴ってキリストの勧誘がやってきた。しかし、年末の商店街のくじ引きでティッシュが当たるくらいの確率でオイラは仏教徒なので、ドア越しでまだ俺より年下であるような雰囲気の彼女に、
「いや〜、こんな朝からデリヘルなんて頼んでませんよー。」
と、言うと返事もないまま逃げていった。
ふふっ、不意に我が家を訪問すると痛い目に遭うぜ。
それから、何度も山口百恵のマイクのように置き去りにされ続けた「やきっぺ」を作って食べた。これで三浦友和も安泰だ。腹を満たした俺は、やる事もなくなったのでギターの練習を将来のためにする事にした。時には優しく、時には激しく、時には切なく、オイラは何度も何度も世界の名曲、杉田かおるの「鳥の詩」を弾いた。その旋律にゴミをあさっていたカラスが、
かぁ、かぁ…
と、涙を流してくれた。いつの日か、杉田かおると競演するのが今のオイラのささやかな夢だ。
さて、これと言って書く事もないまま昼を迎え、かみさんが作ってくれたチャーハンを食らい、風呂に入ったあと、
「たまには、どうだぃ。ご無沙汰している事だし…」
と、かみさんを北広島図書館に誘った。いらぬ想像をしたオマエはスケベェ。
毎日働かせられているマーチの車内はエアコンが効くので大好きだ。いっそ、オイラのすみかにしても良いくらいだ。そのことを、かみさんに伝えると、にやり、とずるい笑いをしたので、「冗談だってば…」と、取り繕った。いつの間にか、オイラの家財道具が本当にマーチに積まれかねないからな。
図書館は、暑くなく、かといって寒くもなく、ちょうど良い温度に空調されていた。オイラは思わずカウンターの係の人に、良い商売してまんなぁ、と言おうかと思ったがこれ以上問題を起こすと、かみさんに殴り倒されるのでグッとこらえておいた。多分、これが正解の選択肢なのだろう。ファイナルアンサー。
俺は開架されている週刊プロレスを熱心に読む。ちょうど、プロレスリング・ノアの東京ドーム大会がレポートされている。う〜ん、良いなぁ。小橋建太はいつ見ても熱いなぁ。さすがプロレスの写真を撮り続けてウン十年の年季の入ったカメラマン達がおさえるフォトグラフはひと味違う。迫力のほとばしる汗。伝わる痛み。思わずオイラは股間を膨らませそうになったが、すんでの所でエージェント・スミスの弾丸をかわすネオのように、優雅に、しかし実際は目にもとまらぬ早さで引っ込めた。さすが、店じまいは早いオイラだけの事はあるぜ。
週プロを読み終えた頃にはぐったりしていたが、やおら館内を物色し始める。そこで、ビートルズの使ってきた機材を解説した、「Beatles gear」(アンディ・バビアック著 坂本信 訳 リットーミュージック 出版)を見つけてニンマリした。おぉ、このような素敵な本が世に出ているとは! ネットも大事だが、図書館や本屋をめぐるのも大切だ。オイラは小躍りしながら、昨日の敵は今日の友、受付の係まで持って行き借りた。図書館の帰り、かみさんがジベタリアンでは膝が痛い、と訴えるのでそれほど好きではないオフハウスへよって、小さな机と椅子を買った。
家に帰ると、のんびりモードだ。再びギターを弾いたり、借りてきた本を読んだり、あほなウソをを考えながら、この日記の下書きをしたりする。ギターの練習には力が入った。そうだ、鳥の詩だ。俺はたっぷりと情感を込めて、鳥の気持ちになった。ピヨピヨ。
そのうちにかみさんが晩ご飯の焼きそばを作ってくれたので、鳥のようについばんだ。(略)
晩ご飯のあとに、友人とゲーセンで落ちあう約束をしていたので出発する。そして、久しぶりに友人とリリースされたばかりのバーチャファイター4ファイナルチューンドで対戦した。いやいや、本当に久しぶりだった。かれこれ、10年ぶりくらいだろうか? あの当時は今みたいにコンピュータ技術が進んでいなかったから、キャラクターのモデリングも未熟なもので、操り人形だったもんな。中で操っているオジサンもたくさん汗をかいて大変そうだったよ。でも、オイラが負けていると時々オジサンが、
「坊や、いつか強くなるからそんなにがっかりしちゃ、いけないよ」
と、優しい言葉と共に飴をくれるんだよね。思えばあの頃は、その飴をもらうためにゲーセンに行っていたようなものだったもんな。それに比べると、今はコンピュータ技術が激しく進歩したから、中のオジサンもいなくなって、代わりにサイボークのオジサンが動かしているよ。さすがに、動きや技が多彩だ。
そんな風にひとしきり昔を懐かしみながら友人と社交界の嗜み程度に対戦して、友人を送るために車で彼の新居へ向かった。で、奥さんが残念な事に親類の不幸でいらっしゃらないので、ちょっとお邪魔してプレステ2版のバーチャファイター4エヴォリューションで対戦をする。いつも思うのだけれど、ゲーム開始から、いかにラリアットを当てるか、しか考えてない馬鹿なオイラに彼はつきあってくれるのでありがたい。プロレスマニアは脳みそが筋肉で出来ているとはよくいったものである。いやいや、明日仕事だというのに1時半までお付き合いいただき感謝、感謝。
帰りの道は、昼間の騒がしい風景とはうってかわって、車も少なくのんびりと流せるので大好きだ。オイラはあまりの気持ちよさに、稚内までドライブしてしまいそうになったけれど、西條デパートにあふれかえるロシア人の姿を思い出して、やめておいた。どうして、オマエはソンナに假屋崎省吾ニ似テイルンダ? とか聞かれても説明できないもんな。で、おとなしく家に向かい帰還したわけだ。家の中はまだ昼間の暑さが残っていて、ハムスターたちも毛皮を脱いで涼んでいたけれど、まぁそんなときもあるさと、あえてみないふりをしておいた。で、マイスリーを飲んだのでそのうちに寝られるだろう、と思い日記を締める。
正直、長く書きすぎだ。