ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

ヤゴヤゴヤ〜ゴの子守歌。

爽やかな朝の目覚めだった。今までにないくらい涼しくて風がそよいでいる。その爽やかさと言ったら生ける雪女と誉れ高い小雪のように爽やかだった。凍り付きそうだったもん。でも、良いなぁ、あの般若のような顔。アゴもしゃくれているし。
そんなどうでもよいことを考えているうちに、日が高くなる頃には、このところと同じように暑い天気となっていた。さぁ、早速の残暑である。も〜、ぱけちゃんウンザリ。
今日はほとんどの時間を韓国エピフォンのSGと共に過ごす。昨日まであったグラスツールのギターに比べてネックが若干太い感じ。普通はネックが薄い方が弾きやすいものなのだけれど個人的な好みとして太い方が弾きやすいみたい。なんだかルンルンだったな。エフェクターを通さなくても十分に楽しめるし。そんな感じで、中年ギターキッズとなって今日を過ごした。もはや左手の指先はボロボロである。堅い角質層がボロボロととれてくる。そしてその下には、別の角質層。もう、切っても切っても金太郎飴とか、ロシア名物マトリオーシカの様である。なかなか、名誉の負傷である。
ちなみにオイラがわざわざ韓国エピフォンというのには理由がある。そもそもエピフォンという会社は結構歴史があり、元はアメリカの楽器メーカーである。ビートルズも面々が「カジノ」というヒットモデルを使っていた点からも最近のメーカーではない。しかし、本国アメリカでは商売を失敗してレスポールで有名なギブソンに買い取られる。幸い名前は残ったので、脈々とエピフォンの名が付いたギターは出荷され続けたのだけれど。その後、ギブソンのレプリカモデルを出すなどして商売をしていたが、やがて日本に買い取られる。そこでもレプリカモデルが結構評判がよくて、逆に本国アメリカギブソンの製品を食ってしまうくらい品質がよかったりした。で、それではまずいという理由とオイラは噂で聞いているのだけれど、日本からエピフォンを引っぺがして、韓国の会社にした。だから最近売っているエピフォンの製品は以前と比べると極端に値段が安くなり、品質はまぁまぁと言う感じである。音に五月蠅い人は韓国エピフォンは「エピフォンじゃねぇ!」と文句を言うらしいけれども。そんなわけで、以前のエピフォンと今のエピフォンが一緒では失礼なので韓国エピフォンと呼んでいる。別に韓国が悪いのじゃなくて、作っている会社がそれほどでもないのね。でもまぁ、初心者とか高校生ギタリストにはあこがれのギブソンのレプリカが安くそこそこしっかりした作りで手にすることが出来るので、重宝されているのである。本国ギブソンの正規商品との価格差は5倍から10倍くらいと言える。はい、そんな感じです。
でも、オイラはこの机の角にぶつけても神経質にならなくてよい、とても軽いSGを大変気に入っているのだ。イカ天人間椅子の頃からなんとなくかっこいいギターだなと思っていたしね。
お昼くらいになると、ギターを引く手に汗が溢れ始めるので弾くのを止めた。ラッカーでがっちりと表面処理をしていないこのSGは、明らかに水分に弱いと思われる。汗を吸うとギターは鳴りが悪くなるんだよね。で、暇つぶしにオイラの心の友、ハードオフに言ってMTRを物色しようと外出する。すでに、ネットで情報を細かく集めてターゲットは絞られている。TASCAMのPocketStudio5である。新品での市場価格は2万円前後と言ったところだろうか。この製品は4trレコーディングが可能で、サイズとしては他社のコンパクトMTRよりはちょっと大きく、英和中辞典くらいの大きさがある。ま、余りコンパクトではない。しかしながら、サンプリングレートは44.1kHzと群を抜いてよいのである。他社が30kHz代だから違いが歴然としている。それでいてエフェクター類も機能として内蔵されている。ギターエフェクターも、ベースエフェクターもボーカルエフェクターも備わっている。しかも電池駆動が出来るので持ち歩くことも出来るし、ボーカルなどはかみさんから蹴りを食らわないためには家の中では収録不可能だったのだけれど、これであれば車で片田舎に行けばでかい声でレコーディングが出来る。マイク付きヘッドセットも標準装備なのでバッチリだ。しかしながら、手間なす人がいないのか、宣伝が上手でなくて出回っていないのか、はたまた人気がないだけなのか知らないが中古市場ではほとんど見かけることがない。てゆうか、一度も中古で出ているのを見たことがない。ヤフオクに2つくらいあったけれど…。で、入れ替わりの激しいハードオフで物色するわけだ。あぁ、今頃MD媒体のMTRがあるなぁ。しかもめちゃくちゃでかいぞ。昔は憧れたものだけれどHDDレコーディングが一般的になった今では、無用の長物と成り下がっている。それにしても、人が多かった。まぁおいらの様な「物色命」の人間がたくさん何度も訪れているのだろう。目的のMTRは収穫がない。ギターはSGを買ったからすでに必要ないし。アンプをちょっと良いものに変えたいけれど、とりあえずフェルナンデスの安物アンプで今は十分だ。技術が伴ってないからな。エフェクターも今入らないな。昔買ったBOSSのマルチエフェクターで間に合っているし。そんなことを考えたら何も良いものがなかった。途中、ジャンク品のコーナーにYAMAHAの懐かしいDX21があった。ジャンク品といえども鍵盤のタッチはしっかりしている。懐かしの名器、4オペレーターのFM音源搭載シンセサイザーだ。思わず友人にプレゼントしたいと思ったが、今のオイラにそんな余裕はないのでテレパシーで、
ここにあるよ〜
と、電波ユンユンしておいた。多分きっと伝わっているだろう。
いつものように、何も買うことなくションボリと店を後にした。行きはよいよい、帰りはこわい。本当にライオン丸は素敵だね。
家に帰ってからもSGと共に過ごし、これと言って報告するようなことはない。慎ましい普通の日本人の生活である。夜中、とてつもなく腹が減ったのでやきっぺを作って食おうとしたらかみさんから、中性脂肪がひどいのだからおにぎりにしなさい、と100円を渡される。コンビニに買いに行けと言うことなのだろう。またしても、山口百恵のマイクのようにそっと置かれるやきっぺ… ああ、不憫なり。で、オイラはすでにビールで酔っぱらっていたので、車には乗らず徒歩でトボトボと近所のサンクスへ行く。むー、おにぎりはすでに駆逐されているじゃないか…。しかし、オイラは二百三高地で米をむさぼる新沼謙治のような精神力でツナマヨネーズをゲットして家に戻る。途中、近所のマックス(ゴールデン・レトリバー 雄 7歳)が外でひっくり返って寝ている。暑いのか? 名前を呼ぶとひょっこり起きあがってこちらによってくる。オイラは彼の口の横から耳の穴にかけて撫でてやる。おぉ、しっぽを振って嬉しそうだ。ちょうどシャンプーをされたばかりなのか、彼の金の体毛はジョディー・フォスターの金髪のようにサラサラだ。しかし、こんな夜中なのに声の一つもあげないのは問題だぞ。番犬としては失格だな。第一、カラスが君の横で君の餌をつまみ食いしているのに温かい目で見つめているのは、おおらかにも程があるぞ。かみさんの話では猫が食っていたという情報もあるしな。そんな感じで、彼に目で訴えたが相変わらずしっぽを振っていたので多分理解してもらえなかっただろう。
家に戻り、ツナマヨネーズおにぎりをプレスリーがドーナッツを食うようにむさぼる。そしておとなしく寝た。途中ハムスターが轟音をたてるので何度か起こされるが、まぁ慣れたものだ。中国からのブーイングのように当たり前のことで気にしてはいけないのだ。