ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

泣ける時は泣けばいい、眠れる時は寝ればいい。

ガリガリガリガリ…
む? 何の音だ? 窓の外を見るとわずかばかり明るい、…気がする。そして理解する。あいつかぁ…。そうだ、うちのハムスター、ウタである。例によって檻をバリバリかじっている。で、仕方なく「まぁ、腹でも減ったのかいな」と思いながら起きていく。途中、暗いのでふすまの角にしこたま足の小指をぶつけて、しばしその場にうずくまるが、夜中なので声を上げてはいけない。オイラは、ブルさんを起こしてはいけないトムさんのように、近くの公園の小高い丘まで静かに猛ダッシュして、頂上で雄叫った。
アォ、アォ、アッホイホイ!!
で、また静かに家にダッシュで戻る。キャベツを千切って彼に与える。くそぅ、満足そうに食いやがって…。で、台所の小さな灯りをつけて時間を見ると2時55分。なにぃ!? まだ全然夜明け前じゃないか! そうだ、ほんのり明るいと思えたのは、隣の家の灯りか、はたまた街灯の光か。とにかく、もう夏ではないから3時から明るくなり始めるなんて事はないのだ。で、グッタリしたオイラは再びヘッドスライディングで布団に潜る。でも、寝付けない。おかしいぞ、あんなにマイスリーを飲んだのに。全然効かないじゃないか。しかも、アレルギー性の喘息でハイの方がゼイゼイ言っている。で、噴霧式の薬を吸引する。うむ、オイラはこのタイプの薬に漂う背徳的な雰囲気が好きだ。で、一気に膨張した気管支で安堵して布団に潜る。
で、布団の中で過去の思い出にふけっていた。そうしたら、いつの間にか寝ていた。多分、涙を流していたのかも知れない。枕がぬれていた。…む、臭い。
どうやら涙ではなく、ヨダレの跡だったらしい。くそぅ、年を取ると何かと臭くなってきやがる…。ふと、視線を向けるといつもオイラの肩に乗っているピーターパンが
なぁ、そうだろう。いやだろう?
と、得意そうな顔をしてこちらを見ていたので、昇龍拳を浴びせて沈めてやった。そして、再び目が覚める。むぅ、またしてもあいつだ。俺は半ばイライラしながらヤツの元へ行き、キャベツを千切って与えた。しかし、どうやら食い物ではないらしい。この野郎、この間童貞を卒業したからといって色気づきやがって…。で、放っておいてもうるさいので、ヤツを掴んで部屋に放す。部屋と言っても、狭い範囲だ。ヤツは臆病なのでそこからでないことは百も承知している。しばらく、モソモソしていたのでオイラも安心して、その場に横になりまったりとする。すると、ヤツがやる気を出してあらぬ方向へ向かってダッシュし始めた。あわてて、宮本武蔵がハシでハエを掴むかのような早業でヤツを掴み、檻に戻す。てめぇ、脱走しようなんて100年早いんだよ。しかもこの俺様の前なんてな。
この一件で、すっかり目を覚ましてしまった俺は、半分目が覚めた妻に、「まだ6時でしょ」と文句を言われながらもパソコンの電源を入れた。へぇへぇ、俺だってウタに起こされたんですよ〜。内心毒づいた。
最近気が付いたのだけれど、朝もあまり早いとYahooの中の人も更新作業に起きていないらしくて、ニュースが古いな。で、仕方なく2ちゃんねるを開いて情報を集め、7時くらいになってから改めてYahooを中心にニュースソースを漁る。ま、天地をひっくり返すような出来事はなかったようだ。一安心。北朝鮮のキノコ雲事件が心配だけれどな。
朝ご飯は、釜を見ると用意されていなかった。そうだ、妻の体調が良くなくて早く寝ていたな。で、オイラは単身赴任の旦那さんの気持ちを忠実に再現しながら米を研いだ。で、炊けた頃に妻が起きてくる。うむ、我妻ながらあっぱれだ。妻は、自分でつけ込んだいくらで旨そうに米を食っている。オイラは、それほど魚卵関係は好みではないので、鶏の卵をといてプレーンオムレツもどきを作る。もどきというのは形がおかしいからだ。まぁ、それでも最初に作った頃に比べればかなりまともになったのだけれどな。味付けは醤油をだっぽりかけてしまう、純日本人気質なのでどうだって良いのだ。米がおいしければそれで構わない。御飯はおいしいんだぞ。
さて、そうこうしているうちに大雨が降ってくる。風も強いな…。天気予報を見ると、午前中は全然止まないようだ。しょうがねぇ、今日の散歩は中止だ。オイラは内心、小躍りした。
しかし、喜んだが空いた時間をどう過ごすかでオイラは大変悩む。で、このところ取りためておいたテレビを見ようと思い、テープを巻き戻す。あぁ、DVDやHDD録画が一般的になるとこのような時間もなくなるんだよな、と思うとちょっとノスタルジックにふけってみた。で、再生ボタンを押すと出てきたのは「ああ、探偵事務所」だった。あれぇ、おかしいな。酒井若菜ってこんなに不細工だったっけ?そんな失礼千万なことを考えながらもいつの間にか夢中になってみている俺。最近のオイラはとりあえず何でも受け入れるところから始まるのが良いところだ。不細工でも良いじゃないか。おっぱいでかいんだぞ。
最後には満足して見終わるオイラ。ん、素直なものだ。
11時半を過ぎていたのでニュースを見ると、行方不明だった兄弟の事件絡みで、失踪近くから男児の遺体がが発見と報道している。なんだか、やっぱりなという感じだ。人を育てる苦労は大変だし、長い年月がわかっているはずの同じ人の親なのに、随分と簡単に殺してしまうんだな。良いご身分だ。全く。
それと同時に、池田小学校の事件で死刑が執行されたと報道されている。異例の早さであった。もちろん、被害者としてみれば一日でも早くいなくなって欲しいところだと思う。けれども、だからといってその心が救われるわけでもない。で、最後の最後のは死刑囚の希望をほぼ満たしてやるなんて、日本は随分と犯罪者に優しいのだな、と思った。全く、この国にいると頭がおかしくなりそうな時があるよ。どこの国でも同じかも知れないけれどさ。
で、適当に昼ご飯をすませて、横になってテレビを久しぶりにリアルタイムで見る。む、高杢と鶴久が生出演しているぞ。どうしてこう、わざわざ反感を買うような事をするのかね。オイラには全くわからない心境だ。まぁ、事務所あっての芸能界だ。やりたくない仕事もしなければいけないのかも知れないが、正直、どうなんだろうね? と疑問だけが残る出演だった。
背中に妻からのパンチを受ける。うわ、何すんじゃ!
なんすんじゃ、じゃねぇよ! おまい今寝てだろうが!
あぁ、そうだ。油断した間に寝てしまっていたのだ。でもねぇ、御飯の後に眠たくなるのは万国共通ジャン、って仕事している人は我慢しているのね。そうでした。ごめんなさい。エヘ。
で、お遣いを頼まれて外出する。外は雨は止んでいたが、風も強く雲も暗く低い位置にある。雨を降らす気力に満ちていたようだ。とりあえず、雨が降ると運転が面倒くさくなるのでとっとと済ます。ボストンベイクに行き、りんごハウスに行き、そしてフレッティ大丸だ。むぅ、なんだなんだ。フレッティに子供がたくさん溢れている…。あぁ、そうか。遠足か何かのおやつの買い出しなんだな。オイラはほほえましくその光景を眺めていた。が、冗談じゃねぇぞ。こいつらがレジに溢れる前に買い物を済ませなければ! で、オイラは光よりも早く、機関車よりも強く、商品を抱えて、ジョー・モンタナのように華麗にレジに商品をタッチダウンだ。その蝶のような舞に隣のレジをやっていたお姉さんが、
…素敵。
と、声を漏らす。回りからも拍手喝采。そして、子供達は足下にまとわりつく。まるで、ヒーロー扱いだな。そんな、回りの騒ぎをヨン様のように軽くいなして、会計をすませると、とっとと車に乗り込んで家に帰る。よーし、雨が降る前に帰ってきたぞ。バッチリだ。
で、華麗に家に帰って来たは良いが、その華麗さを家で生かすことが出来ない。う〜、ストレスだ。そんなわけで、華麗に皿を洗い始めて、華麗に風呂に入った。うむ、我ながら良いできであった。
そうすると晩ご飯の時間になっている。オイラは適当に晩ご飯を食う。そして、勢いでウイスキーのロックを作り、普段この時間帯には家では聞くことのないFMラジオをつけて、駄文の山を書き始める。黙々と、万年筆を走らせる俺。一休みに、口に運ぶロック。まるで作家気取りじゃないか…。そんな自分に酔っているオイラは胸くそ悪いので、普通に切り替えようと思いGP3を立ち上げて遊び始める。普通に楽しかったぞ。
途中から、珍しく報道ステーションを見た。まぁ、いくつか気になるニュースがあったからな。そして、世界の中心で暖かくゆっくり出来るように妻を抱きしめよう。言っておくが、この世の終わりは一人ではないぞ。一人で去る力を身につけているのはオイラだけだ。そんな、柄にもない事を思いながらマイスリーを飲んで布団に潜るのであった。はい。