ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

甲本ヒロトにこそ、Dr.中松ジャンピングシューズを履かせるべきなの

実家の猫

ゆーきーはぁー、フルー。あなたは来ない〜♪
この曲を歌っているのは確かアダモ。そして、アダモと聞くと島崎俊郎アダモちゃんを思い出す。オイラは、ヨン様のように屋根に積もった雪を遠い瞳で眺めながら、
「会いたかターヨ…」
と、呟いた。しかし、何の解決にもならなかったようだ。しかも誰に会いたかったのかもわからないし。寒い。
茶の間に行くと誰もいない。やれやれ、時計は見てこなかったがオイラは再びバカ早い時間に目覚めてしまったのだろうか? と、思っていたら
「ばぁー!」
と、コタツとソファーの間に寝っ転がって見えなかった義理母がお茶目に現れた。オイラはビビリながらも朝の挨拶をする。そして、ズキズキする左胸を押さえながらタバコを吸った。もちろん、ビックリして鼓動が早くなったわけであり、義理母への恋に目覚めてときめいたわけではない。そんなこと当たり前だろう。
しばらくして、
「イヤー、ボク今日全然食欲ないんですよね〜」
などと言いながらも、出てきた朝ご飯をぺろりと頂く。…だから太るんだよ。そして、ゴミ出し名人のオイラは2つのゴミ袋を抱えて外に捨てに行こうとした。玄関から出る時に、ちょうどトイレから出てきた妻に出くわし、曰く
「うわぁ、臭い!」
と、のたまりやがった。オイラは、マックスウェルズのシルバーハンマーで後頭部をバンバンしようかと、青い炎を静かに燃やした。でも、京都議定書二酸化炭素の放出は抑えるように、と言われているからじっくり消化した。そう、アメリカのブッシュとは大違いなのである。あいつは世界の温暖化問題より、国内の産業活性化を最優先した。未来に対する思いやりのない奴なんだ。あ〜あ、再選おめでとうよ! オイラからもホワイトハウスの方向へ向かって、小指で鼻くそをとばしてやったからいつかのプレッツェルの様に喉につまらせて、世界の笑いものにでもなってくれ。
そんなことを考えているうちに、ゴミ出しを完了。家に帰る。そして、ぬっくいぬっくいコタツに潜り、朝のニュースワイドを見る。最近、我が家のニュースワイドは日テレ系になってしまった。雷竜太が司会をしているヤツだ。…ちょっと違うか。まぁ、気にしないことにしよう。妻が好きらしい。オイラとしては、特ダネで小倉のいやみったらしい金持ち自慢、うんちく自慢に反吐を流しつつ、何時ヅラがづり落ちるかを緊張しながら見るのが好きだったのにな。それと、笠井アナの童顔で人なつっこく見えるけれど、実は目が全然笑っていないのも好きだった。当然、たまに出てくるデーブ・スペクターのくだらないジョークは大好きだ。でも、最近見てないな。まぁ、いいさ。
10時頃、先日の暴風雨で窓から水が侵入したために大家さんに窓の状態を見てもらう。まぁ、緊急を要する事態ではないので、どこかのタイミングで壁ごと全部補修したいのが希望らしい。そりゃそうだ。チマチマやっていたら工事費ばかりかかっちまう。オイラは男として、その大家さんの気持ちがよく理解できた。が、妻は予想通り納得していなかったようだ。…我慢していたみたいだけれど、未練がましいセリフもたっぷりだった。
そして、オイラはそのままコタツで眠りについたようだ。暖かい、夢のようなコタツの中だ。フランダースの犬のラストシーンのように、柔らかく天使が連れて行ってくれる…。
起きた時には、妻の機嫌が悪かった。うむ、天国の列車に乗り遅れて、地獄の釜に突き落とされたトムさんの様な気持ちだった。どうやら、邪魔だから隣の部屋に行って寝てくれ、と再三言っていたらしいが、超熟睡に陥っていたオイラには何一つ聞こえていなかった。まぁ、超熟睡モードに入ったオイラを起こそうと思うなら、高田純次のようにバスーカをぶっ放さない限り起きるはずがないと、経験上わかっているはずなのにな。意識のない奴に、不満を言っても始まらないぞ。
で、お昼御飯を義理母に作ってもらい頂く。ズルズル。
そのまま、危なく寝てしまいそうになったが、妻の指示により銀行を初め、いくつかの所用のドライバーを務めることとなった。うむ、運転なら任せておけ。全然苦にならないぞ。元々、タクシードライバーが夢だったくらいで車を走らせるのは大好きなんだ。オイラの前に、鼻先にニンジンをぶら下げられた馬宜しく、猫目・狐目クラブの女優さんの写真をぶら下げたら、地の果てだって走っていけるぜ。でも、飛行機だけは勘弁な…。
そうだ。まずガソリンを入れないと車が走らないんだ。ガソリンは大事だぞ。映画「ゾンビ」でも燃料の問題は深刻なんだ。ガソリンがないと車で逃げられないし、ヘリコプターだって飛べないからな。もちろん有名な話だが、ラストシーンでは婚約者がゾンビになってしまった女性と相棒がゾンビになってしまったSWAT隊員のピーターがアジトをゾンビの大群に発見されて、脱出を余儀なくされるのだけれど、そんな時ピーターはタバコを吸いながら聞くんだよ。
「燃料は?」
「あまりないわ」
「まぁ、いいさ…」
で、夜明けの太陽に向かって飛び去るヘリコプターの下には、生前の習慣に従って動いているだけのゾンビの群れ…。名シーンである。
だから、ガソリンはなるべく一杯になっていた方がよいのである。…燃費にはよくないけれどな。
で、オイラは天敵と化したコニサーオイル羊ヶ丘通り店へ行き、金持ち面をして
「ガソリン…、レギュラー…、…満タン」
と、呟き給油を受ける。もちろんフェラーリピットクルーのように素早くはないが、ミナルディぐらいの確かさで給油をしてくれる。まぁ、パスタを作らせたらミナルディの右に出るものはいないけれどさ。
そして、銀行2件を回る。なんだか知らないが、口座から口座へ金を移す、マネーロンダリングのような不健全な作業である。
そして、最後に文教堂へ寄る。オイラは特に立ち読みしたい本も、買いたい本もないので暖房の効いた車の中で昼寝をすることにした。本当は、「何故人はバーテンダーになるのか?」という本が欲しいのだけれど、どうせ買うような金はないのだ。オイラはこの時ばかりは、京都議定書のことを頭から振り払い、エンジンをつけたまま寝た。要するに、人は都合の良い生き物なのである。ハイ。
家に帰って、出来ればコタツでぬっくい×2したかったが、昼寝をすると家族の風当たりがよくないので、隣の部屋へ行ってパソコンで作業などをした。それに飽きると、友人から借りた(本当は借りてない…、さぁどういう事だ?)「逆転裁判」というゲームボーイアドバンス用のソフトで遊んだ。まぁ、簡単にいってしまえば、裁判ごっこのようなゲームである。けれども、なかなか楽しませてくれる。まぁ、実際の裁判なんて、傍聴したことはないけれど、かなり適当でつまらない台本に従った三文芝居みたいなものなのだろう。それでも人の罪を人間が議論して決めるというのは、ある種の緊張感の漂う作業である。…陪審員制度は正直、あけてみたら縛りがきつすぎて期待はずれだったけれどね。
で、とりあえずゲーム上の旧知の友人を救ったところで、晩ご飯の時間になった。
晩ご飯をおいしく頂く。多分、日本酒党であれば、「キュー」、とかいいながら一杯飲むのだろうけれど、イギリスに多く影響を受けているオイラは日本酒は飲まない。ウイスキーが良いのだ。まぁ、その話はまた今度にしよう。
晩ご飯が終わり、先ほどの逆転裁判の続きをする。
ネタバレになるので、詳しいことは書かないけれど、多分2時間ドラマの脚本よりよほど面白いのではないかと感じてしまう。もちろん2時間ドラマにはそれなりの楽しみかというものがあるのだろうけれど、オイラにはまだその領域に達していないのである。若造なのだ。
そして、やっと「ダンス・ダンス・ダンス(下)」を読み終えた。で、そんな折、一つのニュースがオイラの耳に入る。
ヨン様、恋人と破局!」
…うがぁ! そんなニュース速報で出すんじゃぁ、ねえ! どうでも良いことだ。機嫌の悪くなったオイラは、外に出て若いもんをひっつかまえ、
「オマエに恨みはないのだけれど、死んでもらう…」
「な、な、何ですか急に!」
「仕方ないんだ。太陽が眩しかったから」
「そんな、カミュの異邦人みたいな事を言っても誰もわかりませんよ!」
「オマエをヨン様巻きにして、石狩湾に沈めてやる…」
「や、やめてくださいよ! そんな、中年のおばちゃんに媚びたみたいなかっこわるい死に方!」
「ふっ、キミには選ぶ権利などないのだよ…」
そういって、オイラは若者をヨン様巻きにして、丁寧にヨン様カットにしたあげく、パーマをかけ、安物の眼鏡をかけさせて海へ放り込んだ。
奴は、よほどそんな格好で死ぬのがいやだったのだろう。イワン・ソープもビックリのクロールではるか遠洋へと泳いでいった。まぁ、記録というのは誰も知らないところで破られるものなのだ。そんな妄想をして、オイラは社会人1年目、風邪で休みます、とウソをついて参加した大学での最後定期演奏会、賛助としてのベース奏者のテープを聴き、泣き濡れて蟹と戯れた。…ちょっと、頭の調子が悪いらしい。