残り少ないグダグダな生活を堪能する

コタツで干からびて目を覚ます。タバコを吸う。テレビをつけて流れる映像と音声に身をゆだねる。再び、眠くなりひっくり返って眠る。
そんな繰り返しだった。う〜ん、多分薬の効き過ぎなのだろう…。
ようやく、体が言うことを聞いて活動しはじめたのは夜の7時だった。うむ、正直時間がもったいないぞ。で、汗びっしょりだったのでシャワーを浴びる。…それにしても、寒いぞ。オイラは、一生懸命お湯を浴びて体を温めようとした。ま、結局ここを出るまで寒い思いをした…。ま、今日は今年一番の寒さだったらしいしな。
で、髪などを乾かし、ハムスターのためのキャベツを買いに車に乗り込みレッツらゴーだ。滑る路面と坂道に悪戦苦闘しながら、やっと着いたぜ。キャッツアイ清田店……。
あーれー、どうしてここに着いてしまうのだろう？
そんな、始めからわかっている自問をしながらも体は自然と店の中へはいる。うーむ、心地の良い騒音だ。で、財布から素早くIDカードを抜き出し、100円玉を2枚ジャーマンコートのポケットに移す。そして、プレデターと戦うように泥で体をカモフラージュしながらGHOST SQUADの筐体へ近づく。
「がぁー！」
という、うなり声と共に体を起こし、敵が銃を構える暇もなく100円玉を投入し、IDカードをインサートする。…ふっふっふ。今日もオイラの完全勝利だな。
で、そろそろレベルが上がり難易度が高くなってきたテロリスト達をなぎ倒す。が、逆になぎ倒されてしまった…。
「な、なんて事だ……。」
オイラは、ベジータのように身を震わせた。こんな屈辱はこのゲームを始めて以来、初めてだった。やばいぞ、敵も本気になり始めている…。
今年初の、完全敗北を期したオイラは甲子園予選の決勝で敗れた球児達のように、持ち帰るものも何もなくがっくりと肩を落として、戦場を後にした。
で、マックスバリュー北野店へ侵入する。
お、あったぞ。愛別産キャベツ 一玉198円だ。オイラは、人に見つからないように、そっとキャベツを買い物かごに入れて、ダイエットコーラをつかみにドリンク売り場へ行った。あ、コカコーラC2に変わっている…。

なんてことだぁ〜〜〜〜！！カカロットぉ〜！

オイラは、ナメック星でこてんぱんにされた後のようなベジータのように怒りで身を震わせた。危なく、スーパーサイヤ人に変身してしまいそうになったぜ…。
あぁ、これでもうマックスバリュー北野店へ行く意味が無くなってしまったな。オイラは寂しくペプシ社のダイエットコーラを2本掴んで買い物かごに入れた。
店を出て、車に乗り込む時「マックスバリュー北野店」の看板が、なんとなく曇ってゆがんで見えた。…泣いているのか？ オイラ。
そして、心の中で静かに「さよなら」を行って家路についた。
遅めの晩ご飯を食いながら、ダイエットコーラを飲む。うむ、好みの問題だと思うが、オイラやっぱりコカコーラ社のダイエットコーラが好きだな…。
で、ハムスター達にようやく新鮮なキャベツを与えた。しかし、親の心子知らずとはまさにこの事で、せっかく買ってきたキャベツよりも、ひまわりの種の方が大人気だ。…ふ、まぁいいさ。
その後、ギターをひっつかんで声高らかに弾き語る。しかし、力んだ瞬間に首から肩胛骨当たりに伸びる筋をひねったようだ。うむ、全然右の方を向けないぞ。試しに、テレビ版セカチューのアキに肩を叩かれたサクのように右の方へ振り返ってみた。
グゲゲギゴゴグァゴガァガァ……。
死ぬかと思うような激痛が走ったぞ。仕方ない、アキとの恋の妄想はあきらめておとなしく過ごすことにしよう。
で、部屋を移ってメインのパソコンでモソモソと作業をしたり、飛んでくるPMを処理したりする。まぁ、昨日までと全然進歩のない生活だな。しかし、心構えだけは虎のように強くなったような気がする。
「虎だ、オレは虎になるんだぁ！」
試しに、そう叫んでみた。…うむ、やっぱり筋に激痛が走った。おとなしくしよう。
そして、日記をつけつつ友人とパソコン上で会話を交わし、ゴッツイ癒される。まぁ、そんな暮らしも良いものだ。
おっと、気が付くと夜も午前1時だ。明日は、午前の病院に行かないといけないから寝ておかないとやばいな…。で、眠剤を投与する。ふふふ、まぁ、おとなしく寝られるとは思わないが、すぐに眠気をつれてきてくれるF1総集編の続きでも見ながら、久しぶりに布団で横になるか。