ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

茶目っ気タップリ、朝の赤出汁

行こうよ、逝こうよ!

昨日の夜は眠れなかったんだよ。それはまるで1週間目の便秘のようにしつこく、そしてオイラを途方もない気分にさせてくれたよ…。というものの、1週間の便秘などしたこと無いのだけれどな。
仕方ないので、先日ステーショナリーコーナーにいつも離れがたい魅力を感じさせてくれる平岡のコーチ&フォーで大量に買い込んできた文庫本の中から、多少頭がぼけていても読めそうな本を選ぶ。


「黒のトリビア


……うむ、アンダーグランドな香り満点だ。ミスターアンダーグラウンドと呼ばれて久しいオイラにはぴったりの本だ。で、布団に潜り込み読書灯のみで読みふける。うむ、ほとんど知っている内容ばかりだった。オカルトマニアなオイラには物足りなくて仕方ねぇ。コンテンツとしては「事件編」「警察編」「鑑識編」「刑罰編」と別れており、それぞれにフジテレビのトリビアの泉を思わせるようにタイトルが書かれており、ページをめくると詳細が書かれているといった次第だ。例えば、


「弁慶は死後硬直だ」(出典:新潮社事件取材班 「鑑識編」より)


と、ありその後に「死後硬直には弛緩を経ず、死亡時にそのまま固まる珍しいケースがある…云々」といった感じである。
ちょいとグロな話も混ざっているので、その方面に弱い人は驚くことや具合が悪くなることもあるだろうが、オイラ的には
「ま、そんなもんスかねぇ…」
とたいした感動もなかった。しかし衝撃的だったのは、


「機動隊カレンダーがある」(出典:新潮社事件取材班 「警察編」より)


オー!グレイトッ!
オイラはちょっと欲しくなってしまった。写真もあったのだけれど、最新式の透明な盾を構えて一列になり催涙弾を発射している機動隊の雄姿…。正月にテレンス・リーのカレンダーが欲しくなったのと同じくらい欲しくなった。
そしてすっかり興奮してしまったオイラは全部を読み終え、それでもまだ眠れないので、そこら辺に転がっていた眠剤をひっつかんでコーヒーで流し込む。…しばらくすると安らかに眠りがやってきた。気持ちのよい睡眠の時は、このまま目覚めなくてもいいかな…、なんて思ってしまうものだ。…気をつけよう。


さて、眠剤を飲んで寝た次の朝の常で、オイラは軽い頭痛と主に目を覚ます。
…うぅ、頭が痛いぜって昼じゃねぇか。全く、丁度よい睡眠ってものは無いのか? と軽く悪態をついて茶の間に移動。そうすると妻が、
「布団乾燥機をかけろ。セットし次第パチスロ行くぞ」
と、能なしの将校もビックリなほどの横暴さでオイラに命令を出した。こんな時は逆らわない方が身のためだ、と本能的に察知したオイラは軽くタバコを吸い、歯を磨き、イソイソと準備をして出発する。
あえて書き留めておくのはやめておこう。色々書くと面倒なことが降りかかってくるからな。とにかく俺は負けたんだ。ロッキーに登場するアポロのような無様さでぶちのめされたのだ。で、妻を待っている間にきちんと家から持参してきた文庫を車内で読みふける。
今回読み始めたのは中原昌也著「あらゆる場所に花束が……」である。オイラは中原昌也という人物については詳しくない。中原中也の方がよく知っているくらいだ。文庫の後ろの説明を見ると「三島賞受賞」とのことだ。とりあえず四の五の言わずに読んでみた。
…うむ、まるでフォークナーの「響きと怒り」を英文学の授業で読まされた時以来の無力感を感じるな。正直、途中で話がわからなくなるのだ。もしかしたら読み終えた時にすべての点が繋がって理解できる作品なのかも知れない。今のところ3分の2ほど読み進めてみたが、話の筋や意図が理解できないでいる。心の中には大沢誉志幸の「そして、僕は、途方に暮れる」がタンタンと流れてくる。
まぁ、そんな一時も良いではないか…。
家に帰ったのは結局夜の8時を回った頃だ。なんというか、そんな使い方をした一日だったと反省する。いつも反省してばかりだな…。進歩のない…。認めたくないものだな。
で、通り一遍の朝に出来なかった作業をパソコンで行い、最近再び自分の中で再燃しているレトロなゲーム(通称:レゲー)で興じる。所詮は古いゲームなのだけれど、絵がチープであろうと無かろうと、そのアイディアと作者の意図が感じられる昔のゲームは憎めないものだな。ついつい、時間を忘れて遊んでしまう…。
さ、明日は妻が
「イベントよっ!!」
と意気込んでいるので朝一番から車を走らせて並ばないといけないな。…ふふっ、おかしなものだな。楽をしようとギャンブルをするつもりが、結局は努力の上に積み上がるのだからな。まぁ、待っているだけで金のはいるような身分には憧れるが、そうなるとそれはそれで自分の精神が死んでしまうような気がするな。
金が取れなくなっても、取ろうという努力はし続けたいものだ。
てなわけで眠りが訪れるまで、難解な「あらゆる場所に花束が……」を読むとしよう。もし感想なども書けたら書いてみることにしよう。
…期待はするな。