ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

誇れるのはたゞ、

気の毒だが頑張れ

…人にはどうしようも出来ないツキの悪さというものがあるもんだな。
そんな風に感じた17日の金曜日だった。いつものように朝からパチスロへ出勤したは良いが、まわらねぇ、あたらねぇ、当たってもメダルふえねぇ、の3重苦に落ち込んでしまい貴重な時間と財産を失った。
「もう駄目かも知れない…」
まるで別れを切り出す男のようにオイラは一人頑張っている妻をパチンコ屋に残し、とりあえず家に帰ってきた。で、郵便ポストを覗くとオイラにとっては魔界からのメールといっても過言ではない「職業訓練の合否通知」の入った封筒が目に入った。うなだれるような気持ちで郵便ポストに無理矢理手を突っ込みその封筒だけ回収する。
「……む、今までより若干封筒が重たい。」
早くなる鼓動を押さえながら開封すると、合格だった。
ふぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ。
と、かな〜り長いため息をオイラはついた。4回目の堂々たる合格である。ただ、今回の試験は面接がなかったのでちょいとばかり複雑な気持ちであるのだけど…。ま、倍率も低かったしな。テキスト代が他のコースより若干高めで人気なかったしな。おまけに現地自習のない施設内での勉強だけだしな…。
そう考えると合格する要因はあったのかも知れない。けれども、とりあえず合格は合格だ。7月1日から3ヶ月、オイラは再び学生(専門学校生? その他の学校生?)に戻り、一からやり直すこととなる。まずは吸収しうるすべてのことを体内に取り込んでくることにしよう。
ちなみにであるが、以前書いたこともあるのだけれど無限実行、すべては事後報告の精神に則り、なんのコースに合格しかのかは明言を避けることにする。しゃべると失敗するジンクスがあるからな…。


で、家の中で昨日から読み続けている「あらゆる場所にに花束が……」と格闘している頃に妻よりメールが着弾。
もうだめぽ
とのことだ。オイラは身支度を調えて妻を回収して帰ってくる。
そして、
「このままでは今年10月の車検代を払えないわ…」
と一言に二人は触発されて再び勝負師となって厚別方面まで打ちに行く。ま、賭博とばくのは賭け事(競馬、宝くじなど)と博打(ポーカー、ブラックジャック)などのプレイヤーの技量に左右される2種類があるのだけれど、オイラとしてはパチスロは博打の域にはいると思う。ホール(店長)の心理を読み、客の流れを察知し、その中から1台あるかないかの爆裂台を探し出すわけだ。それからは、コンピュータチップに書き込まれた乱数、確率に乗っ取りプレイするわけだが、基本的にそれらもホールに有利に書き込まれている。目押しなどの技術的部分はかなり廃れてしまったけれど、当たり時とやめ時を冷静に判断して、財産を増やしていかなければならない。ま、楽して儲かるなんてことはないのだ。
で、結論としては冷静になれなかったオイラが足を引っ張りボロンボロンだ。妻に迷惑をかけた分は、独力で何とか回収して返却しよう。10月の車検の時期までには…。


晩ご飯として、反省したオイラは幼稚な出来の焼きそばを作って二人で食う。くそっ、いつか銀河鉄道999で星野鉄朗が食っているようなビフテキをたらふく胃袋に詰め込んでやるんだ。……肉嫌いだけどな。
そして、どっちりとのし掛かってくる疲れを誤魔化すように中原昌也の「あらゆると場所に花束が…」を完読する。
……うむ、最後まで読んだがやはり難解だ。なんとなく脳内補完をしながら文章を組み立てるとあらすじが見えてくるのだけれど、あまり役に立たないな。文庫の解説に「フォークナー」を取り上げて解説していたくらいだから、昨日オイラが「響きと怒り」のように途方に暮れる、という感想もあながち間違ってもいなかったようだ。
とすると、この作品は書いてあることを時経列に理解しようとしては駄目なんだ。そこに書かれているのは主人公、あるいは作者(=神の目線といっても良い)の思考が流れるままに書き付けられているのだから、物事の前後をとらえようとしては駄目なのである。…とフォークナーの作品を読まされた時に習ったw。
作者はオイラと同い年らしい…。ちょっとアウトローぶっている感じが気に入らないが、情景を的確に表現するような技量とか登場人物の心情描写の細かさは凄いものがある。てな、感想でいかがですかね?
頭の中が混乱するから、万人にお勧めできるような本ではないな。


で、すっかりダブルパンチを食らったオイラは10時くらいには早々に布団に潜り、ひんやりとした黒いスライムのようなものに飲まれるがごとく、深く素早く眠りに落ちた。
ま、じじい入ってきているから2時半にトイレに起きたし、朝も5時には目が覚めちまったよ。