ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

ニーチェ、チェーホフ、糞詰まり…

憧憬

雨だよ…。しかもスコールのようにザンザン降りだよ、ママン…。
そんな目覚めだった。時間を見ると7時くらいだった。昨日の海疲れを引きずったままのオイラは、このやっかいな天からの目覚まし時計に怒りを覚えるより、傍目から見てもハッキリとわかるように脱力した。パキパキと窓を閉め、雨の侵入から部屋を守る。で、トイレに行き放尿し、ウィンストンに火をつけて更に脱力した。さながら真夏の車内のスライムのようであったに違いない。
そして大きなあくびをして再び寝た。…屁はやめておいた。
次に目を覚ましたのは9時くらいだったろうか? 詳しいことは自分のことなのに覚えていない。かなり、イヤむしろ相当に歳を取ってしまったようだな。寝起きはパソコンでニュースをチェックするのは代わりがない。ま、学校に行くようになってからはのんきに朝のニュースチェックなどしていないけれど。で、結局たいした記事はなかった。穏やかな休日である。
やがて、オイラは妻に命じられるがままに久しぶりにボストンベイクにパンを買いに行った。外はオイラが一歩踏み出した瞬間に、再び驚くほどの大雨を降らせやがった。
そんなささやかな嫌がらせを受けたオイラであるが、のんきに休日の南郷通をマーチで駆け抜ける青春だ。パンをしこたま買う。
家に戻り、グッタリとパンを頬張りながらからくりサーカスを読みまくる。…一体何回読めば物語を把握するんだろう? 次に起こることは完璧に予想できるのであるが、それでもなんとなく期待を裏切らないビックリを用意してくれているような気がするのだ。ま、こういう漫画はいいものだ。
外の雨は止んだ。
そして、湿気をタップリと含んだ激しい暑さが襲ってきた。…もうウンザリだよ。僕は疲れたんだ、パトラッシュ…。そんなフランダースの犬の真夏バージョンを展開しながらオイラは床に張り付いた。もしも床を90度傾けたとしても、柱に張り付くヤモリのようにずり落ちることはなかったかも知れない。ま、オイラはヤモリではないのでこの仮定は無意味だな。
午後、妻に再び命じられて駅前へ行く。オイラはマーチをヨドバシカメラの駐車場へ突っ込み、妻は大丸デパートへ買い物へ行った。詳しい話は聞いていないのだが、実の弟からお中元を贈られて返さないといかん、と文句を言っていたような気がする。
オイラはその間、ヨドバシでのんきに店内を物色する。うむ、色々な物欲にまみれた人々がたくさんいたよ。その姿を、オイラはマッサージチェアに揺すられながら他人事のように眺めていた。…まだまだ日本は平和で、購買力に満ちているらしい。…そう、購買力があるなんてまさに他人事だ。
駐車場代はヨドバシカードのポイントを消費して当てた。そう、駐車料金は一定の金額のお買い物をすると2時間くらい無料になるのだ。それがポイントによる買い物でも関係ない。で、オイラは後で換金できるものであり、自分の教養を鍛えるためにPS2版「パチスロ 鬼武者3」選択した。意外に知られていないが、パチスロソフトは中古ソフト市場では換金率がいい方なのだ。ま、あまり世に球数が出ないせいだろうけれどな。
帰る途中、街の中には立体駐車場が何件か建設、もしくは改装されていた。こういう光景を見ながら、札幌市の行政の思惑、「街の中心部から車を追いだして公共の交通機関を使おう」から著しくかけ離れている現実を再認識するのだ。
…やはり民間は多くのことを考え、一歩先を見越し、札幌に住む人々の需要を良く把握している。もっと勉強したまえ、公僕どもよ。
家に帰り、モソモソと思い出したようにプラモデルのリック・ディアスゼータガンダム HGシリーズ by バンダイ)を引っ張り出して、パテうめをした部分にヤスリをかけてなめらかにする。前回パテうめをしたのはいつだったろう? 確か、1年くらい前の筈だ。そんな気の遠くなるようなサクラダファミリアの建設のスピードにも劣らない遅さで、いつかリック・ディアスは完成するのだろう。…しないかも知らない、かな。
夕方になる頃には、すっかり涼しい風が吹き込んできて、再びオイラはからくりサーカスを抱えながら、のんびりとくつろいでいた。
晩御飯を食う。オイラが研いだような気がする。…ま、遠い昔のことだ。気にするな、オイラ。
夜、思い出したようにヨドバシでただ購入をした「パチスロ 鬼武者3」をプレイする。…。何というか、コイツは金持ち向けの機械だな。貧乏人は当たりを引く前に資金が尽きてしまう。
そんな寂しい現実を再び突きつけられたオイラだった。…さ、明日は授業だ。とっとと寝よう。出来れば、パトラッシュの夢がいいな…。