ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

面倒だらけ

土曜日の夜というのはいつもイベントに満ちているのである。
それも嬉しいイベントなら良いのだけれど、こういう書き出しをするということは大抵悪いイベントである。・・・そういうもんだ。
本来であれば、この土曜日に久しぶりに警察屋で働いている友人に会う予定だったのだ。この日午前中に実は、水曜辺りから喉が痛くてたまらなかったのが我慢も限界になり病院に行った。
症状を説明して、喉を見てもらう。
医者の頭は天然にはげ上がっていて、診察で使うような鏡は必要なさそうだった。で、医者一言
「コレは、凄いあれているねぇ・・・」
あー、そうだ。オイラの心の中と同じくらい荒涼として視界の悪い風が吹いているだよ。
で、看護師さんに、注射、吸入(ネブライザー)、投薬の指示を出して、患者のお代わりをしていた。オイラはノコノコと場所を移動して、まずエイやっとばかりに看護師さんが方に注射を射す。・・・中身はなんだい? しかも採決でするような静脈注射と違い痛いよね、コレ。男の子だからナミダは流さないけど。それから、相当久しぶりにネブライザーをやった。オイラが病弱で毎日のようにやっていた頃は、ガラスの容器に薬剤を入れてモコモコと霧が出てくるタイプだったのだけれど、今のは荒井さんちのゴムホースからいきなり薬剤の混ざった霧が出てくるんだな。
オイラはそいつをカポッとくわえる。・・・なんか変だぞ。そうだそうだ、霧の出口が無いくらいがっちりくわえ込んでいるじゃないか。このままだとはなや耳から出てくるぞ、と危険を感じたので軽く口を開けて、お馬鹿な子モードに切り替える。うん、吸入とはこんな感じだ。そう思っているとすぐに終わった。
窓口で会計をすませ、薬の説明を受ける。薬の説明を受けるとちょっと診療報酬を請求できるのだ。その分薬代も高くなる。だから、慣れた薬だったら説明をかっ飛ばしたら少し安くなる。ま、良好な関係を壊してまでするメリットはないくらいの金額だけれどね。
この病院は寮からとても近い場所にあったので、寮に帰ってからも先生の頭の輝きは部屋からでも見えた。・・・どうして蛍はすぐ死んじゃうん?
夕方、ノコノコと晩ご飯を食い、もらった薬3種類を飲む。よし、これで今夜と日曜日の明日休めばすっかりさっぱり治る・・・はずだったんだけどなぁ。
うつらうつらと眠りに落ちているが、なんだか深くない。夢をどんどん見る。
「イー紙やぁ〜きぃ、いっもぉ〜。ポッカポッカの石焼き芋。おいしくおいしく焼けました、こんがりほくっと焼けました。」
で、目を覚ましたら体がポカポカで汗びっしょりだ。・・・むぅ〜〜〜。過去の経験に照らし合わせると、現在の体温は38.5℃〜39℃辺りだ。ぱけちゃん、困ったちゃん〜♪ と、ひとりぼっちの部屋につぶやいてみたが、むなしく自分の声が響いてくるだけだ。
さーてと、
そう思いながら、解熱鎮痛剤を捜索する。病院に行ったときは全く熱が出ていなかったから解熱剤をお願いしてなかったんだよな。ガザガザ、モソモソと山をかけて荷物をひっくり返す。まー、出てくるのは出会いカフェのティッシュばかりだ。・・・くそ忌々しいぜ。30分ほど捜索するとやっと1回分のイブプロフェン配合のイヴが出てきたので服用する。・・・うん、コレで明日の朝までは大丈夫だ。太陽が出たら薬やにいくか、休日病院に行って熱冷ましの対応をしてもらおう。ということで再びおやすみなさいをした。
・・・嘘だ、全然眠れないわこりゃ。そこでやっとオイラは夜間病院へ行く決意をする。まるで中華航空並みの決断の遅さだ。
まずはDoCoMoiエリアから検索する。夜間診療は・・・、豊明市日進市に1件ずつ。・・・だめじゃん。
次にお隣エリアの知多半田方面で検索。・・・知多市。せめて大府とか阿久比くらい出てくれよ。
全く話にならないため、今度は「パケホーダイjigブラウザ」というパソコンベースのコンテンツで検索をする。そうすると、夜間休日病院相談センターという電話受付があるのでそこに電話をお見舞いする。
「一番近い場所で・・・・・・、知多ですね」
もうイイ、おまえらには頼まないよ。タクシーでしか移動できないんだからな。交通費を払ったら診察してもらうお金なくなるじゃないか? ・・・救急車呼ぶぞ?
そう思いながら、民間病院をあさった。たまに独自のサービスで夜間診療をしてくれる場所があるので、それを東海市で検索しまくる。
・・・あったぜ、東海市民病院。早速電話する。
「当直は整形外科の先生ですけど、それでもイイですか?」
・・・おそらく、医療訴訟を気にして慎重に確認しているのだろう。オイラは、薬を処方してくれる資格がある人なら、誰でも良いのだ。そうと決まれば、オイラは体がしんどいのをとりあえず山田さんちの棚に上げて準備を始める。幸いお金が週末に向けてある程度おろしてあったのが奇跡的だ。で、電話をして配車してもらう。この寮は歩きたがらない若い連中や、遅刻しそうな若い連中がガンガンタクシーを呼ぶので二つ返事ですぐに来てくれる。良いのか、わるいのか?
タクシーの運転手に細菌が感染しないように慎重に行き先を告げる。真意を察してゴルゴ13がミッションを受けるときのように、目で「了解」と応える運転手。そこには戦火をくぐり抜けてきたものにしかわからない、微妙なコミュニケーションがあった。タクシーで10分。病院はでかいぞ。
受付に行くと先ほど電話していたからスムーズに受け入れてくれる。問診票を丁寧に書く。こういう時のためにもらった薬はきちんと持ち歩くのだ。病院慣れしたオイラ。
かなり待つのかしら? と思ったらすぐに診察してくれた。若い医者で、スムーズに対応してくれた。この辺りは専門化されてがちがちになったじいさん医者より、まだ浅いながらも幅広い医学の知識のある若い奴の方がいいよな。で、すでにもらった薬で胃が荒れているっぽい、とのことで解熱頭痛対処として座薬を出してくれることになる。オー、座薬。・・・便利だけれどすぐにその存在を忘れてしまうんだよね。
「点滴はどうされますか? 水分とか食物が取りにくいのであれば打っておきますけど?」
と訪ねられたオイラは、
「まだ電車も動いていない時間で、帰っても暇だから」
という理由で点滴を出してもらうことにした。
看護師さんが座薬を持ってきてくれる。当然だがかつて痔を患ったことのあるオイラは座薬は簡単に挿入することができる。・・・イヤな感触100%だけれどな。で、点滴開始。1時間半くらいかかったろうか?終了した頃には、熱は下がり、汗も引いて快適な状態に回復していた。
途中チョロチョロと様子を見に来てくれた医師と看護師さんに大変感謝しつつ、病院を後にする。
タクシーを配車してもらおうと思ったが、もうちょっと大きな通りに出てから呼ぼうとして歩き出す。・・・・・・さんざん迷う。地図は持ち歩いてなかったなぁ。北海道なら良いけれど、この辺りはわかりにくいもんなぁ。と、携帯電話のGPS機能は必需品であると最近思うオイラである。
そして1時間くらい、朝焼けを見ながら歩いていたら見慣れた景色になったため、週間で寮まで歩いて帰った。
当然だかその後相当ぐっすり寝た。