ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

つぶらな瞳の平井堅

でだね、札幌は来たときとはうってかわり涼しかったんだよ。なんというか心から落ち着けて、昼寝もガバガバだよ。
せっかく帰省したのに寝ている時間が異様に多いというのはもったいないのだけれど・・・。それでも寮では眠りが浅くて疲れが取れなかったからちょうど良いのである。
再び懲役につくため家を出たのは5時半頃。夕暮れの札幌は曇っていたけれども、それでもお盆過ぎ特有の涼しさがとても心地よかった。・・・あの忌々しいくそ暑い中に戻らなければならないと思うと正直気持ちはげんなり。よしよし、荷物を車に積んで新札幌駅まで「自分で」運転して行く。・・・なんだかおかしくはないかい?・・・ま、いいか。
駅の通りの横に車を止めて荷物を下ろす。来たときには使わない冬物を詰め込んでいたので重たかったのだけれど、帰りは荷物も少なく楽々だ。後の1ヶ月半をかけてゆっくり寮の荷物を処分していくだけだよな。家に送るものと、捨てていくもの。ま、人生に共通する取捨選択というものがあったりする。カミさん、車と共に去っていく。・・・なんだか寒い感じでシオシオだ。
さて、切符を買って改札をとおる。
「もしかしたら変身しちゃわないかな〜」
と、ワクワクしながら改札を通過したが、普通に中年オヤジのぱけちゃんのままだった。・・・やっぱり軟券じゃだめだな。非接触型ICカードじゃないとね。で、適当に待っていればやってくる快速エアポートを待つ。ものの3分でやってきた。ラッキー(^^ でも、山手線ほどの利便さはないのが田舎である。
およそ28分で新千歳空港に到着。「千歳空港」ではなく「新千歳空港」である。これ大事よー。なぜならかつての千歳空港は自衛隊専用滑走路として「千歳飛行場」に名称を変更して存在するからだ。明日の試験に出るから暗記しておくようにね。
で、来るたびにチケットの買い方とチェックインが変わってしまうという、魔法の箱にアクセスして座席を確保する。ま、名古屋行きの最終便でしかも帰省ラッシュのピークらしいので窓側を確保することは能わなかった。まー、いいや。お上りさんじゃないし。
さて、チェックインが済むと今度は手荷物を預けなくてはいけない。
「はぁ〜ぃ、あんたも好きねぇ〜♪」
と、片足をあげて手荷物検査の機械に潜り込もうとしたら、凄い形相で引きずり出された、いやーん。・・・てか、そんなに怒らなくてもイイじゃん。冗談なんだからさぁ。騒がしかった割には特に保安上問題のある品物は発見されずスルーだ。・・・本当はグロッグ18が隠されているなんて係員も気がつかなかっただろうなぁ。そりゃそうだ、オイラだってそんな話聞いたことないしw
今度は自分自身の保安確認検査だ。まー、かなり時間があり、空港内の売店を回って冷やかしても良かったのだけれど、手のひらを返したように白い恋人が撤去されている風景を見るのは、自業自得とは言え、あまりよい気分ではなかったのでとっととゲートを通過する。これもねぇ、9.11の事件以来、非常にチェックが厳しくなり、金属はおろか、ペットボトルの液体についても検査される有様である。ま、普段から何故か飛行機に乗ることが多いオイラはすっかり慣れたもので、とっととポケットの中身をかごにあけ、ベルトもはずして、ズボンを脱ごうかと思ってちょっとためらい、係員のお姉さんに、
「・・・脱いだらちょっと良いことあるかしら?」
と小耳にささやいてみたが、
「何もないですよ」
と冷たく返答されたので、緩いジーンズを片手で支えながら金属探知ゲートを通過する。・・・ほら、なにも音がしないだろう? 個人的にはこの展開はネタにならないのでいまいちである。どれくらいイマイチかというと、24時間テレビの熱湯風呂コマーシャルで風呂につかって平然として顔で
「そんなの関係ねぇ・・・」
と連呼し、ダチョウ倶楽部の伝統芸を台無しにしたくらいイマイチだ。ちゃんと熱くて仕方ないリアクションは取らないとね。
飛行機は定刻に離陸するらしく、とっとと我々乗客は機内に詰め込まれる。で、席についてシートベルトをして通販カタログを物色し始めたときに機長からアナウンスがあった。
「皆様、本日はANA717便ごご利用頂きありがとうございます・・・云々。
本日の飛行時間は1時間半ほどを予定しております・・・云々。
離陸いたしますと、夏の綺麗な花の上空をゆっくりとあがって参ります・・・云々。」・・・なに?
「飛行中は極力気流の安定した場所を選んで飛びますが、場合により若干揺れることがございます。そのときはブランコにでも乗った気持ちで軽く座席に座りシートベルトを締めてくつろいでください」・・・・・・なんじゃ、この機長?
「なお、揺れがありましても飛行の安全には、まっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・たく、(ゼーハー)問題がございませんので、快適な空の旅をゆっくりお楽しみください。」・・・周囲からクスクスと笑いが漏れる。
「では、最後に一句」
・・・・・・一句?w ちょw
機長が一句ひねると、客席からは拍手喝采だった。・・・こういう機長っているんだねぇ。昔あったキムタクのドラマに出ていた竹中直人みたいな機長なのだろうか? なお、この下りは着陸の際にもあった。やはり客席は拍手喝采だった。ちょっと面白かった。
中部国際空港に到着したのは9時40分頃。ま、予定より多少早く着陸した。
名古屋はあちーだよー、と思うまもなく、電車の時間も最終に近づいているのでとっとと乗り込み、再び長い上り坂を上り寮にたどり着いた。ま、10日くらいの帰省だったけれど、非常に心やすらかで寝てばかりだったよ。そういうのって大事だね。