ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

仮面が穏やかだからと言って、素顔がまともとは限らない

「火遊びにはまる」


この夜にオイラをつなぎ止めるものは何だろうなぁ? と最近よく考える。
妻や両親の悲しむ顔や病院関係者のがっくり感とか、友人知人に与える何ともいえない後味の悪さ・・・、などなど。
ま、オイラは死後の世界があるとしても実は全否定で、他の人はいって輪廻転生をしてくれればいいが、オイラは完全に抹消して欲しいのが願いである。
で、
上記にあげたものに関しては、結局のところ、
「まー、アイツだから仕方ないよな・・・。ああいう性格だし。」
で流してくれるような気がしている。そういうある種受け入れてくれる人たちとしかつきあってこなかったつもりだし。
ただ、葬式だのなんだの、各種非常に面倒な手続きを残して去るのは本意で無いんだよな・・・。
もしも、廃車処理施設のように書類一式を用意して、人間を廃棄するような施設があれば、周りを煩わせることなくこの夜を静かに去ることができるものなのに。
・・・なんというか、福祉と言い、なんといい、割に自由がきかなくて、その自由を遂行しようとすると他の人に迷惑がかかる。
オイラをつなぎ止めているのはそれだけじゃないかな、と言う気がしてならない。
・・・っま、たまに趣味に走ってそういううっとうしいことを忘れる瞬間があるだけ、まだ境遇としては救われてるのだろう。
才能のある著名な人が若くしてなるなるたびに、
「ここに腐っている命があるのに、もったいない」と変わりたい気持ちと、神がいるのなら、その「死んでしまう順位の不条理さ」に腹正しく思うこの頃である。


さて、かみさんが入院しており、家の中がスッカリすさみ始めているのだけれど、特に何をするわけでもなく、仕事探しにもスッカリ疲れてしまったオイラは、蝋燭で遊んでいる。
100円ショップで買ってきた仏壇用の2番目くらいに小さな蝋燭を、木のようにくっつけてくみ上げて、火をともしてヤシカエレクトロ35及び、sh902iで撮影して喜んでいるのである。しかしながら、じつは蝋燭を組み立てるのは実に面倒で、普通にあぶって溶かしただけでは容易にくっついてくれない。そこで試行錯誤する。
・・・この試行錯誤の瞬間だけは死に神の誘いから離れて、自分の意志で生活することができる。
まずは火事を起こすとご近所迷惑なので、盆に水を張ることを怠らない。そして、最初はニクロム線のような細い針金で差し込むように組み立ててみた。・・・熱でニクロム線が弱々しく曲がってくるし、そもそも細い蝋燭なので、際した瞬間が粉砕すること数多し。
・・・ボツ。
次に、爪楊枝で試してみる。
ニクロム線よりさらにたちが悪く、指した瞬間に蝋燭を粉砕する。
しばし、いろいろな方法を試しているうちに、接着面をあぶって溶かした状態でくっつけようとする面にあてがい、その上から溶解したロウを垂らすと、アラ良い感じ♪
でも、なんどかとろとろに溶けたロウが自分の手にかぶって一人SMプレイ状態になってトムさんのように、
「・・・おぉ〜〜〜ぅ!!」
と叫んだことは数知れない。隣近所の人は、
「あの屋敷には狼男が移り住んだに違いない。」
と思っただろう。
狼男か。
でもな、狼男に関しては水谷豊にかなう人はいないので、その称号は遠慮しておく。


夕方、妻を見舞いに行く。
別に見舞いに行くと言っても、夕食の時間なので、横からちょっかいを出してわざと食べずらしくしたり、
「・・・そのもやし、ざざ虫みたいだね。」
とか、
「その肉、誰の肝臓なんだろうね?」
とか、
「あーぁ、厨房って霊安室の隣に良くあるんだよなぁ〜」
とか、再三嫌がらせをしたら追い出された。多分、それが正常なのだろう。うん。


家へ帰宅したのだけれど、正直ハムスターに餌をあげて、自分に餌をあげなかった。なんだかたまらなく発作的にバンジージャンプをしたかったのだけれど設備がないので眠剤を飲んで意識を潰すことにする。


そういえば、今は無きオイラのあこがれの場所、依佐美送信所のことだが、先日web上をぶらり一人旅していたら、伊佐美昇進所に関する論文を発見した。どうやら、250メートルの鉄塔が8本も建っている姿というのは、よそ者から見てもそうであるように、地物と人にとってもインパクトが強かったようだ。
で、太平洋戦争終了後、米軍に接収されるまでの間、電流も流さず放置されていたらしいのだけれど、その間に若い連中が中心となって何百人単位の人数が、はしごを伝ってあの250mの鉄塔に登っていたらしい。
・・・すげぇうらやましい。
俺とバカと煙は上にあがるの法則のごとく、高いところへのあこがれは強い。それも、あの支線で支える独特の形状をした鉄塔はオイラのツボにはまるものであり、そういう電流が流れていないのであれば、手袋をしてフリークライミングの靴とともに登ってみたかったなぁ。いまな、小さいオブジェになってしまったので叶わぬ夢ですな。

「依佐美送信所記念公園(フローラルガーデン)」