ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

持ち帰られた片方のドッグタグ

「休憩中の鳩」 by Yashica Electro35 GS


かつて芸能人が身につけていたとかで流行った時期があったものなのだが、ドッグタグ(軍隊認識票のアメリカスラング)というものがある。ま、いまでもミリタリーマニアにとってはとてもカジュアルなアクセサリーだったりするのだけれど。
それで、こいつの本来使い方について触れよう。
通常は、プレートに所属隊、氏名、血液型などなど場合により最低限必要な内容を専用の打刻機でぶち抜いて文字を形成するのだけれど、それはアメリカの話。日本の自衛隊もこの認識票を導入しているが、ライターに名前を彫るような浅いエッチングのような文字であり、この辺りは国によって様々である。形状もしかり。
で、こいつは2枚一組として使われることが多い。理由は、戦死した場合に1枚を遺体に残し、1枚を回収し「戦死報告用」として持ち帰るためである。過酷な戦場を考慮した場合、同僚といえども遺体の回収は難しい。
(ただ、日露戦争までは「休戦タイム」なるものが存在し、この間は攻撃を一切中止し、戦死した遺体を回収、供養したり、敵国の兵隊であっても会話などのコミュニケーションをしたりしたという。通説として「最後の紳士的戦争」と言われている。『出典:映画2○3高地より』)
で、オイラの場合ミリタリーヲタクだった頃に買ってあったのだけれど、最近はしっかり身につけるようにしている。・・・もちろんすでに自殺の心配はないのだろうけれど、限界的なマイナス思考というのはそう簡単に取り払うことができるものではなく、毎日が「このまま眠って起きなくても構わない」という考えに満ちあふれている。また、おそらくその考えの延長で、なにか暴力に巻き込まれた場合も媚びへつらって命乞いは絶対にしないだろうと、現状の精神状態から感じるのである。
で、殺されるまでぼこぼこにされた場合、身元確認としてドッグタグが役に立つのではないか? という思いから外出する時は話さないようにしている。財布の身分証なんて、結構持って行かれることが多いからねぇ。


そんな不吉な話をしながら、今日のことを書こう。
昨夜は昼寝をしてしまったために、ほぼ夜明けまで寝ることができず、その間はネットを巡回したり、写経を書いたり、履歴書の基礎的部分(学歴、職歴、所持資格)などを書きつづって、4時頃に疲れて就寝。
起きてからも、履歴書を書き続けていた。
昼頃、先日送っていた塾講師の応募履歴書が「お祈りメール」とともに帰ってきていた。・・・返してくれるところは良心的なんだけれどね。
けれども、面接もないと何が悪いのかなどの情報がないのでいつも困っているのだ。
と言うわけで、理由を求めて本部までアポ無し突撃して来ちゃいました (´∇`)
さてさて、地獄の自転車乗りなぱけちゃんは札幌駅まででもためらうことなく、自転車にまたがり国道36号線を北上する。・・・イヤ本当は地下鉄で楽したいし、エアコンの効いた来るまで楽々行きたいのだけれど、片道240円だし、ガソリン代もリッター180円に迫るし、ほぼ出発の時点で
「・・・担当者は絶対に出てこないだろう」
とわかっている外出にお金をかけるわけにはいかないのだ。と言うことで、自転車を漕ぐこと30分強。(だんだん時間は短縮されているような気がする) 現場に到着。
・・・け、立派なビルなんか建ててやがる。しかも本社機能だけでだぞ? で、そこは北大の構内のすぐ横になったので何となく、
「・・・学閥かしらね?」
という最初の理由が心に浮かんだ。で、
就職氷河期の落ちこぼれの社会的理由を調査するんだ!」
というジャーナリズム的な意識を携え、ツカツカと本部に乗り込む。するとそこにあるのは総合窓口。
オォーマイガッ!
営業で飛び込みを何度もしているオイラの経験上、総合窓口があると適当にあしらわれてアポ無しでの面会確率は10%くらいなのである。仕方なく、窓口に問い合わせると案の定、
「ぱけをさんがいらしたことは担当者にお伝えします。後日折り返し電話が行くかもしれません・・・」
と、ヒゲもちゃんと剃ってないようなビジネスマンとしては「いかがなものか?」な男性事務員にやんわりと追い返された。・・・まったく、やはり無駄足だったぜ。ま、オイラも舐めたものでジーンズにYashica electro35GSを詰めた須田帆布のカバンだけという舐めた格好で飛び込んだのだけれどな。・・・どうぜ、うちには子供もいないので金輪際接点はないだろうから。
・・・後日、電凸してやろう。


目的は果たせなかったが、オイラはすでに札幌北口にいた。札幌北口と言えば今はオイラの中でもっとも旬なのがヨドバシカメラなのだ。と言うわけで、冷やかしモードにさっさと切り替えて入店。
まず時計売り場を見る。しかし、ドンキホーテのように
「少し頭のねじがおかしいんじゃない?」
的なデザインだけに尽力したような時計はなく、ROLEXとかOMEGAとか、国産でもセイコーとかいわゆる一流品が大多数を占めていて、オイラの現在の趣味とラインナップは合致しなかった。今オイラの旬なのは、2万円くらいの激安機械式時計であり、最重要なのは日付と曜日がしっかりわかるものである。以前も触れたように、アブルータスとかガルーチとかそんなのだ。なかったので、ぷいと背を向けて銀塩カメラのコーナーへ随随と猪突猛進する。先日、カメラメンテナンス用品のショーケースに入っていて気になっていた見本のカメラをじっくり調べた。
どうやらそれはOLYMPUS TRIP35とOLYMPUS 35ECシリーズのどれかであることだった。とても小さくて、茶色のレザーっぽい本体とシルバーの軍艦部分がマッチしていて、壊れていてももっていて眺めたくなるような芸術品にオイラの目には映った。思わず店員を呼んで、
「むしろ、これが欲しいのですけど・・・」
と交渉しようかと思ったが、財布を見ると126円しか入ってなかったのであきらめた。カメラに嵌ると泥沼よ? と妻はよく口にするが全くその通りであるらしい。こういうのを見ると欲しくなるし、Yashica electro35GSとは別に一眼レフカメラだって欲しくなるもんな。
景色を見ると、遠くに見える木のてっぺんを写してみたいとか、クレーンの先を写してみたいとか言う衝動に駆られるのだけれど、残念ながらオイラのYashica electro35GSはレンズ交換式じゃないので、自分の行動範囲でフレームに収めるものがすべてである。
ちと、レンズの交換という需要に関して理解を示してレベル2にレベルアップしたオイラだ。その後、レンズの価格を見てゲロを吐きそうになった。で、そそくさとコンパクトデジカメの売り場に移動。
オイラの中では、それがデジタルカメラであろうと、液晶画面を見ながら撮影するのではなく、ファインダーを覗いて撮影したいので、現代のコンデジ事情を考慮するととても選択肢が狭くなる。取り合えず使用に耐えられるもので、バカ高くもなく、しかもキャノンやソニーや松下でないもので検討すると、その場所にあった中ではNikonCoolpix p60というものが25000円くらいで最適に感じた。しかも単三電池が使えるので、エネループなどを使えばバッテリーに関してもそれほど苦労することはないだろう、と言うことで現在のオイラのベストバイであり、一応猫の様に顎でスリスリしてから下の場所に戻して現場を離れた。


そのまま3階に登る。
そういえばコトブキヤからクロスセクション 3-D X-wingが発売されたんだよなぁ・・・。と思い早速冷やかし。・・・うん、大箱しかない。
がっかりしたオイラはその辺りをウロチョロしているうちに、ばら売り状態になっているクロスセクション 3-D X-wingを発見して一箱ずつ確認した。これは塗装済み組み立て式6個1組のキットであり、ワンセット購入もできるし(セット価格26460円〔本体価格25200円〕)、一箱買いもできる。各4410円(本体価格4200円)。・・・もちろん、単品買いにどのような意味があるのか今ひとつ理解できないのはオイラだけだろうか?
で、じっくりと見たのだけれど、壊れないように大事に梱包するのは重要なのだけれど無駄に箱がでかい。塗装に関しても、細かく見ていくとちっとばかりオイラが努力して汚し塗装をした方がマシな感じな塗装であった。所々に気に入らない塗装部分がある。
全体に関しては、完成状態のディスプレイを置いてくれていないのでわからないが、オイラが先日苦労して作成した1/48のスナップキットよりさらにでかい1/35のスケールなので、迫力はあるだろう。ピットクルーなどの小物も付いているし。
http://www.kotobukiya.co.jp/item/page/artfx_starwars_X-wing/index.shtml
正直、「ほしいなぁ〜」といつものようによだれを流したのだけれど、こういう時にお金がないとやっぱり寂しいね。あまり関係ないのだけれど、でかい電化製品を抱えて帰る人を見ると格差社会を感じるし・・・。
あ、そういえばヨドバシポイントカードが新しくなるのでどうですか!? と声をかけられたので、ちら見すると、ポイントカードにクレジットカード機能が付いているじゃないか。・・・最近、ポイントカードのこういう安易な提携が増えてイヤだなぁ。
で、オイラはきっぱりと
「無理です。今、失業中だから審査に通らないですよ?」
と事実を突きつけて勧誘を追い払った。負け組な状態なのだけれど、その毅然とした追い払いにオイラは
「・・・完勝だぜw」
と心の中でほくそ笑んだ。
あとは携帯電話の売り場で遊ぶたびに、店員が寄ってくるのでその都度細かく機能の説明を聞いてから、
「検討します ニッコリ」
と微笑んで帰ってきた。・・・機種変更する気などさらさら無いのだけれどね。


大通公園
・・・もう撮影するポイントなんてないのだけれど、世の中の人がのんびりとしていて時間がゆっくりと流れているので、オイラも自転車を止めてしばし鳩を見ながらのんびりと過ごす。・・・ま、のんびりすると今までのいろいろなイヤなことが蘇ってきて、再びいつ死んでもいいやという気持ちになるからよろしくないのだけれどな。
一応、やがて破壊されて変わりの建物になるかもしれないテレビ塔の足下に行って、見上げるようにYashica electro35GSで撮影した。写真撮影は、刹那をどう切り取るかというタイミングが重要な鍵を握っているような気がするので・・・。


帰りは白石サイクルロードを中心にして帰宅する。夕方だったので、散歩途中のワンちゃんとの交流を期待していたのだけれど、アマチュアランナーばかりでちっとも面白くなかった。メタボ対策なら、貧乏になれば食うものも食えずに心配することもないのにな。
そういう面では、「・・・スポーツとして走る意味がわからない」と村上春樹のエッセイ的自叙伝に書かれていたギリシア人の考え方と同じだな。


家の近く、公園でしばし、少年がサッカーボールのけり合い(テーマはいかに回転をかけるか?)を眺めていた。次第にお互い謝るばかりでどんどんへたくそになっていったのはご愛敬だが、オイラもこういう年代にはいろいろと希望に満ちていたような気がするなぁ。そう考えると再び激鬱となり、頓服的に安定剤を飲んでしばし飼い主からトリミングをされている犬を眺めて過ごした。
毎日が明日につながらない日々の連続というのは、実に死を連想させるものだ。まだまだドッグタグを身につけて外出する日が続くだろう。