ぱけちゃん、おしゃまなの。

ふざけながらも世間を切るんだ、はてなブロブ版

君の行く道は、果てしなく遠い。だのに〜、な〜ぜ〜

カツン、コツン、カツン、コツン、カツッ。
囚人番号8924番、起床!
俺は、眠たい目をこすりながら、いやむしろ、ずいぶん前に目覚めてしまって睡眠などもう要らないのに、無理をして静かにしていた姿勢を解除した。こんなに眠る必要など無い。
囚人番号8924番、表に出ろ!
はぁ、はいはい、なんぼでも外に出ますよ。どうせ死刑の執行なんて当分先なんでしょ…。
今日も刑の執行は無し! 静かに正しい生活をしてその日を待つように!
配慮はありがたいが、口調は横柄だ。まぁ、役人なんてみんなそんなものだろう。さて、朝起きて胃腸は目覚めていないが朝ご飯だ。おとなしく、ありがたく頂戴する。10時くらいになると運動の時間だ。スガイディノス方面まで散歩をすることになる。まぁ、妻も同伴だ。ちなみにこの運動は本日が初めてである。オイラはスガイに着いてからの小休憩で、きらびやかなアミューズメントマシンの音や光を眺めることを楽しみにしていたが、たどり着いてみると開店は11時からだった。俺の心の中には吉田拓郎の「たどり着いたらいつも雨降り」が流れ始める…
あぁ このけだるさは何だ♪
がっかりな小休憩は郵便局でたむろしていた丸刈りポメラニアン2匹によって慰められることになる。丸刈りの奴らは、お目々がぱっちりした柴犬のようである。オイラは彼らを撫でながら、実は自分の心の傷を撫でている事になんとなく気が付いたが、その気持ちは奥深くに押し込めることにした。口に出しても仕方のないことなのである。
そんな小休憩が終わると、来た道を戻る。足につけられたアンクルリスト…じゃぁ無かった、足につけられた鉄球(片側1kg)が妙に重たく感じられるぜ。家に着いたら、鉄球をはずして少しくつろいだ。これといって大したことは出来ないのだが、久しぶりに与えられた娯楽道具、ギターを弾きながら手の感覚を懐かしむと共に過去への郷愁に暖かく包まれた。
昼食をいただく。そばだった。そばはいいぞ。消化が良いんだ。しかも低カロリー。くしゃみすると鼻から飛び出すのが欠点だがな。
昼食後、パソコンを触る。GP3という1998年のデータを元にした古いF-1レースゲームで遊ばせてもらう。デーモン・ヒルとかがジョーダンで良いところも少なく活躍していたのがなんだか涙ぐましかったな。元ワールドチャンピオンなのに…。しかし、彼の顔はぶちのめしたジョージ・ハリソンの様であるから仕方がないだろう。誰もがグラハム・ヒルになれる訳じゃないのだ。
さて、2時半を回ったところで作業が始まる。買い物ツアーとのことだ。本屋&文具やで蝋石を買ってもらう。書き物に押す印を作るらしい。なんだか自分で決めたことなのだけれど、勝手に決まったような感じがするのは何故だろう? まぁ、深く考えないことにした。その後、何件か周り家にたどり着く。時間は夕方5時半ほどになっている。
家に帰ると、風呂の時間だ。風呂と言ってもシャワーなのだけれど、面倒くさいと思いながらもかゆい頭を重点的に洗う。汚いのは外に出なければ誰にも迷惑はかからないし、自分でも臭いに慣れるから余り気が付かないのだが、頭はかゆくなっていかんな。だから、風呂にはいるのだ。そういうものだ。
夕食を頂く。アジがおいしい季節になったのか…。サンマもおいしくなるし、季節は秋になってしまうのだな…。
お昼に買ってもらった蝋石で印を作るために、下書きを試行錯誤する。こういった独創的な作業は楽しいものだ。オイラはできあがった下書きを見ながら、水泳の北島康介選手のように、
「超、きもちいぃ〜」
と、呟いてみた。これでオイラのセックスアピールが10アップした! これで、オイラのアピール度もトム・ジョーンズクラスだ。客席からパンツが飛んでくるぜ。あ、でもブリーフは勘弁な。
そして、預けていたハムスターを引き取りに母さんの家へ行く。そこで、トラブルを起こしているというパソコンをチェックする。正直、windowsMEは世界最大のあほな商品だ。こんなものを売ったビル・ゲイツは厳罰に処せられるべきである。しかし、当のビル・ゲイツは「サポートはしませ〜ん」と当たり前のように暢気に構えている。こんな間違ったことがまかり通っているのは何故だ!
…坊やだからさ。
オイラは、バーのカウンターでスコッチのロックを煽りながらそっと呟いた。まぁ、誰も聞いてくれていないので忘れてくれ。
何やかんやと、帰った頃には10時になっている。オー、マイガッ! 消灯まで後1時間じゃないか! オイラは急いで今日の日記を書いて刑務官に提出する。内容など二の次のような状態だ。
カツン、コツン、カツン、コツン。
囚人番号8924番! いるな! 消灯!
あぁ、あっという間に11時となり電気を消されてしまった…。アイツなんてきっと、俺がいなくたっていたことにして電気を消していくに違いない。マイスリー、まだ飲んでないのに…。
てな訳で、自分で決めたことだが今日からタイムテーブルを作って原則、その通りに行動している。思いのままに行動できないのはものすごいストレスだが、社会に戻るためには必要なことだ。後は、薬で抑えながらストレスをかわしていくしかない。それにしても、時間が足りなすぎ〜。正直言って、8時間も寝てられないし、その必要も感じられない。ここは眠剤のODでかわしつつ、今後ゆっくり検討することにしよう。俺はこんな時になって代々木ゼミナールに張ってあった張り紙を思い出した。
日々是決戦。
…冗談じゃないって(--;)